八条学園騒動記
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第七百四十話 スポーツ新聞とタブロイドその一
スポーツ新聞とタブロイド
その日テンボとジャッキーは二人で八条学園の中で発行されている八条学園スポーツを読んでいた。
そうしつつだ、二人で話した。
「スポーツ新聞は変な記事も多いけれどな」
「嘘と言うかネタと言うか」
「他の知的生命体出たりな」
「ないだろってお話一面に出るけれど」
それでもというのだ。
「けれど何かね」
「読めるな」
「そうなのよね」
「けれどな」
それがというのだ。
「タブロイドだとな」
「そう言われてるのはね」
「読めないわ」
「どうもね」
「品性がなさ過ぎるな」
それでというのだ。
「本当にな」
「それね」
ジャッキーもそれはと返した。
「何といっても」
「タムタムが言う通りな」
「物凄く下品よね」
「スポーツ新聞はまだな」
こちらはというと。
「飾らなくてな」
「明るい感じだけれど」
「タブロイドはな」
「品性がなくて」
「知性もな」
こちらもというのだ。
「本当にな」
「なくて」
「何でもな」
テンボは嫌そうな顔で言った。
「取材もな」
「してないの」
「現場に行くこともな」
取材の基本中の基本であることはこの時代でも変わらない、その目で見て聞くことから取材ははじまるのだ。
「それすらもな」
「しないの」
「関係者と言ってもだ」
記事で出て来る彼等もというのだ。
「酒場で適当に聞いたな」
「そんな人達なのね」
「それで頭の中でな」
その記者のというのだ。
「適当にな」
「出来事を作って?」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「記事を作ってるみたいだな」
「取材すらしないのね」
「まあ取材はな」
それはというと。
「実際まともっていうマスコミもな」
「してないのね」
「現地の特派員が聞いてな」
現地での話をだ。
「書いてるらしいな」
「それだけね」
「ああ、けれどな」
「タブロイドになると」
「そうしたことすらしなくてな」
現地の話を聞かずだ。
「もう適当にな」
「居酒屋とかでお話聞いて」
「頭の中でな」
「事実を作って」
「所謂脳内取材をしてな」
そうしてというのだ。
「書いてるらしいな」
「酷いわね」
「しかもそうした記事にな」
取材すらしていないそれでというのだ。
「手前勝手な贔屓とか偏見とかな」
「悪意を入れるから」
「もうな」
それこそというのだ。
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