転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0062話
「ここでもベーオウルブズ、か」
ギャンランドのブリッジで、俺はヴィンデルへと先の戦いに関して知らせていた。
もちろんアインストに関する修復機能の事なんかは誤魔化して、だが。
「ここでも?」
「ああ、ここ数日で連邦に反旗を翻した友軍部隊が数多く壊滅している。その実行犯が、アクセルの言ったベーオウルブズだ」
「何でまた急に? 敵味方関係なく攻撃を仕掛けるって事で上層部はともかく、現場では忌み嫌われていた筈だが?」
「どうやらその上層部が強引に派遣しているらしい」
「それは、またなんとも」
ベーオウルブズが派遣された戦場では、敵はともかく味方まで甚大な被害を受ける。考えるまでもなくそんな味方と一緒に戦いたい指揮官などいる筈も無く、これまでは本当に限定された戦場でしかその姿を見る事は出来なかった筈だ。
「私達が勝ちすぎた、という事だろうな」
シャドウミラーが反乱を起こしてから既に数ヶ月経つが、それを鎮圧できない現場に上層部が業を煮やした訳か。
ヴィンデルと2人でどう対応したのもかと考えていると、レモンがブリッジへと入ってくる。
「ちょっといいかしら? グロウセイヴァーの修理に関して相談があるんだけど」
「ああ、構わん。機体の様子はどうだ?」
「一番大きい損傷は左腕とクロノスのリニアレールガンだけど、これは幸い補充部品があるから付け替えるだけで特に問題は無いわ。ファントムに関しても定期的なメンテナンスで十分なんだけど、時間を数日貰っても構わないかしら?」
「数日? 話を聞いてる限りじゃ、特に問題があるようには思えないんだが」
「現状のままだとベーオウルフに対抗出来ないとまではいかないけど、きついのは確かでしょう? だからちょっと改造を加えたいのよ。幸いと言うか何と言うか、グロウセイヴァーを今の形に仕上げてからそれなりに時間も経っているし、その間に得た技術を使えばある程度のパワーアップは可能よ」
「ふむ。アクセル、どうだ? お前の方に問題が無いようならその方向で進めたいと思うが」
レモンとヴィンデルの言葉に、俺は迷わずに頷く。
今回は何とかなったが、これから先またベーオウルブズと戦う可能性を考えると少しでも戦力は多い方がいい。少なくても、テスラ研で後最低一度は戦うのだから。
「ああ、こちらとしては大歓迎だ。よろしく頼む」
「了解。じゃあ、どんな機体になるのか楽しみにしていてね」
くすり、と微笑を口元に浮かべるレモン。いつもならその笑顔に嫌な予感がする事もあるのだが、今日に限っては非常に頼もしい笑顔だった。
「さて。丁度レモンが来てくれた事だし、次の話に移らせて貰おうか」
「次の話?」
「あぁ、先程のベーオウルブズや、バリソンの部隊が苦戦しているクライ・ウルブズの例もある。レモン、例の話をしてくれ」
「ええ、リュケイオスに関係する事よ。アギュイエウスの実験を見て貰えれば分かる通り、あの転移装置には平行世界への次元転移が可能だというのはいいわね。その下位互換とでもいうようなリュケイオスにも同様の機能が備わっているのよ。アギュイエウスはまだきちんとこちらでコントロールは出来ないけれど、リュケイオスならある程度安定した次元転移が可能な筈よ」
……ここで来たか。ただ、ヴィンデルの話を聞くに徐々にこちらが押され始めているというのは確かなようだ。そういう意味でも今この話が出るのはそれ程おかしくはない、か。
「ちなみに、アギュイエウスを強奪していく予定の為か次元転移に成功した場合の転移先はヘリオス・オリンパスが転移した世界になる可能性が非常に高いそうだ」
「強奪?」
「ああ、空間転移や次元転移をする為の装置だ。上手く使えば限りなく強力な戦力になるからな」
「で、そのアギュイエウスだけど。どうやらメインの開発者であるヘリオス・オリンパスとなんらかの形で繋がっているフシがあるのよ。その繋がりを利用しての転移になるから彼のいる所へ転移する可能性が高い訳ね」
「ただし、これはあくまでも最後の手段だ。当然私もこのまま連邦軍に負けるつもりはないから、あくまでも保険として考えておいてくれ。ただし、もし実際にこの作戦を実行に移す事があった場合はアクセル、お前にテスラ研制圧の陣頭指揮を取ってもらう事になるだろうから心に留めておくように」
テスラ研、か。やはりフィオナやラウル達と戦う事になるのだろうか。俺としてはこちらについて欲しいんだが。
「この作戦名はエンドレス・フロンティア。プランEFとする」
「了解した。この作戦が指示されたら、俺はテスラ研を制圧すればいいんだな?」
「ああ。だがまぁ、何度も繰り返して言うようだがプランEFはあくまでも最終手段としての保険に過ぎん。このまま私達が連邦政府を打倒すれば意味の無くなる作戦でしかない」
ヴィンデルの言葉で話が終わり、俺達はそれぞれにブリッジを出て行く。
さすがに疲れた俺も、そのまま部屋へと戻り身体を休める事にする。
ベッドで横になりながらふとブリットを吸収した事を思い出し、ステータスを表示する。そしてそこに表示されているスキルの念動力を見て思わずベッドが飛び上がるくらいに驚いた。吸収すると念動力のLVが上がるのは今までの経験で既に分かっていた。だがそれが……
「念動力LV.10、だと?」
俺のステータス表示なんかのシステムは基本的にスパロボをベースにしたものだ。故にスキルの最大LVは9だとばかり思っていたのだが、実は違っていたらしい。
あるいはこれも転生特典の成長性が高いというのの効果、か?
まぁステータス表示を見た時は驚いたものの、ベーオウルブズと戦わなきゃいけない現状では嬉しい誤算であり文句を言う要素は全く無い。
気を取り直し、戦闘の疲れを取る為に睡魔へと身を委ねた。
プランEFの事を聞かされてから数日後、ギャンランドの格納庫に俺の姿はあった。レモンから改造と修理が終わったと連絡を受けた為だ。
確かに修理が終わったとの連絡通り、ベーオウルブズと戦う前の姿に戻っているのだが。
「レモン、改造も終わったと聞いたんだが?」
そう。グロウセイヴァーは損傷前の姿に戻っており、どこにも改造されたような痕跡を見つける事は出来なかった。あえて言うなら、ファントムの色が以前とは違っているくらいか。
だが、レモンはそんな俺の表情を見つつ笑顔のままだ。と言うか、まるで悪戯に引っ掛けた相手を見るような目、と言えばいいだろうか。
「あのね、アクセル。改造というのは何も見て分かるようなものばかりじゃないのよ。例えばほら。グロウセイヴァーのマニピュレーターを見て?」
「……ん? 確かに微妙に違ってるような気が」
「アクセルの話を聞く限りでは、グロウセイヴァー1機でゲシュペンストMk-Ⅲに対抗するのは厳しいんでしょう?」
「そうだな、無理とは言わないが俺1人だと厳しいのも事実だ」
「つまりより火力のある機体と組んでなら、もっと楽に戦える筈よね?」
レモンの言う事は確かにもっともだ。ハルバート・ランチャーやファントム並の攻撃力がある機体と組んで戦えばゲシュペンストMk-Ⅲに効率よくダメージを与えられるだろう。だが問題は。
「攻撃が当たれば、だけどな」
エキドナの乗るラーズアングリフ。ラミアの乗るアンジュルグ。どちらの機体もグロウセイヴァー並の攻撃力を持つ武器を所持している。アンジュルグのファントムフェニックスに至っては通常のファントムよりも攻撃力が上だろう。だが、いくら攻撃力が高い武器でも、赤い彗星ではないが『当たらなければ、どうという事はない』のだ。
「そこで、まずは今回の改造結果その1」
格納庫に置いてあるコンピュータのモニタにグロウセイヴァーのマニピュレーターを表示する。左右の手のひらの甲の部分に薄い何かが増設されているのを見るに、確かに以前とは変わっているようだ。
「極東基地に所属している念動力を使用する特殊部隊では、T-LINKシステムを通して念動フィールド自体を武器として使っているというレポートをテスラ研で見た事があってね。それを応用したのがこのグレイプニルよ」
グレイプニルって。クロノスのギリシア神話から何故北欧神話。
そんな俺の疑問をよそに、レモンの解説は続く。
「このグレイプニルは、そうね。簡単に言えば念動フィールドを糸状態にして操る事が出来るのよ」
「糸?」
「ええ。長さや強度はアクセルの念動力次第ですけどね。計算上では、高度な念動力を使う事が可能ならその糸に切断力を持たせる事も可能……な筈よ。例によって念動力を使った武器の前例が少ないから確実な事は言えないけど」
なるほど、いわゆる念動フィールドを使った鋼糸と考えればいいのか。R-1のT-LINKソードのように念動フィールドを剣状にする事も出来るのだから、鋼糸状にする事も可能という訳だ。それに高度な念動力というのも、ブリットを吸収して念動力LVが10になった俺には嬉しい仕様だ。原作で言うと、敵の移動力を減らす特殊武器のスパイダーネットというのがあったが、あれの上位互換と考えて間違い無いだろう。だが、ふと疑問が浮かぶ。
「つまりはこのグレイプニルで敵を動けなくしてから火力の強い機体が一斉放火という狙いだと思うんだが、それはアダマン・ハルパーでも可能じゃないか?」
そう、敵の動きを止めるなら液体金属であるアダマン・ハルパーで十分可能な筈だ。
「それも考えたんだけど、アダマン・ハルパーを敵の拘束に使ったら武器として使えないでしょう?」
なるほど。確かに敵を拘束している状態でアダマン・ハルパーを使用できないというのはちょっときついかもしれないな。
「それと改造結果その2。……とは言っても、今回のメインはあくまでもグレイプニルで、こっちはおまけ程度なのだけど」
続いてモニタに表示されたのはファントムだった。ただし色が以前の青から銀色へと変わっている。これは格納庫へと入ってきた時に気が付いていた事だ。てっきりカラーリングを変更しただけだと思っていたが、どうやら違うらしい。
「ファントムの色が変わっているのはレーザー反射材で表面部分をコーティングしたからよ」
レーザー反射材? それはつまり。
「読んで字の如く、レーザーを反射させる事が可能という事か?」
「ええ、だからファントムのレーザーを他のファントムに反射させて跳弾のように敵の意表を突く事も可能よ」
それなんてリフレクタービット。いや、戦力的には嬉しいんだけどな。
「悪かったな、レモン。助かった」
レモンに礼を言い、早速新武装に慣れる為にシミュレータで練習する事にした。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:24
PP:35
格闘:202
射撃:220
技量:212
防御:209
回避:237
命中:259
SP:334
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
???
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
???
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???
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???
撃墜数:82
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