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八条学園騒動記

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第七百三十八話 銀の薔薇その十二

「企業に潜り込んで」
「情報入手すればいいわね」
「これは各国の間でやってるけれどね」
 連合内部のだ。
「もう産業スパイなんて」
「連合の中じゃ普通ね」
「その普通のスパイもね」 
 これもというのだ。
「いるしね」
「それでなのね」
「特にね」
 これといってというのだ。
「こんなところにいても」
「意味ないのね」
「日本に潜入するなら」
 それならというのだ。
「軍事基地の傍とか」
「中央政府軍とか日本軍の」
「山城星系とかね」
 日本の首都星系であるこの星系の名も出した。
「潜入するでしょ」
「それで情報集めるのね」
「何でもね」
 七海はさらに話した。
「昔は新聞記者が普通にね」
「普通にっていうと」
「国防省とかに入って」
 官公庁の建物の中にだ。
「お仕事してるそこに来て」
「それでなの」
「公文書勝手に見たり入手とかね」
「入手じゃなくて泥棒よね」
「知る権利とか報道の自由とか言ってね」
 こうしたお題目を掲げてというのだ。
「それを流すなんてことをね」
「してたの」
「そうみたいだけれどね」
「それって完全にスパイよね」
「マスコミって他の国とつながってたりするしね」
「エウロパともね」
 連合ではままにしてあることだ、大学教授等もそうでその為連合ではこうした職業は信頼されていない。
「そうだしね」
「だからね」
「そのころの日本ではなのね」
「それこそね」 
 まさにというのだ。
「普通にね」
「他国に情報が流れていたの」
「書類仕事をしている傍を」
 まさにその場にというのだ。
「新聞記者がこっそり来ていて」
「書類取ったりしてたのね」
「そうだったらしいわ」
「今は違うわよね」
「ちゃんとね」
 それこそというのだ。
「人が付いてね」
「報道してもらってるのね」
「マスコミの人達ってね」
「マナー悪いし」
「モラルもないから」
 今話している通りにというのだ。
「何かっていうとね」
「知る権利とか報道の自由とか言って」
「今も目を離すとそういうことするわね」
「それでエウロパに情報流すとか」
「普通に有り得るから」
 だからだというのだ。
「それでね」
「人が付いてるのね」
「連合のマスコミはね」
 彰子はあらためて言った。
「学校の先生と並んでね」
「酷い人ばかりなのよね」
「やっぱり他に行き場所のない」 
 レミに応えて話した。 
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