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ハッピークローバー

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第百十五話 運動会の準備その十三

「先生にしたら駄目だよ」
「最初からね」
「実際うちの学校は最初から採用しないから」
「変な先生少ないわね」
「まあ中には変な人もいるけれどね」
 八条学園にもというのだ、誰もがまともな人かというとそうはならないのはどの組織でも同じであるのだ。
「少なくとも暴力やセクハラはないからね」
「常識ある人採用して教育しているから」
「だからね」
 それ故にというのだ。
「まともな人が多いよ」
「有り難いことね」
「というかおかしな人を採用して」
「コネなり何なりで」
「全く努力しないでね」
「おかしな考えがあったら」
「よくなる筈がないよ」
 絶対にというのだ。
「変な先生が多いのも当然だよ、それでそんな先生に会わなかったら」
 伊東はそうであるならと話した。
「幸せだよ」
「そうよね、変な人が担任だったり顧問でね」
「殴られて蹴られたりとかね」
「そうなるとね」
「どんな理由があっても人を床の上で背負い投げにしたら駄目だよ」
 相手に非があろうともというのだ。
「それも部活の練習でね」
「部活さぼっても」 
 留奈はそれでもと言った。
「幽霊部員でもね」
「普通はそんなことしないからね」
「死ぬからね」
「最悪ね」
 そうした暴力を振るえばというのだ。
「本当に」
「だからね」
「普通はしないわよね」
「柔道家でやったらその時点でアウトだし」
 柔道の技を知っているからだ。
「剣道だともう剣道じゃないから」
「剣道で背負い投げないわよね」
「何か稽古であるらしいけれどちゃんとね」
 それこそというのだ。
「指導をして」
「そのうえでやるものね」
「うん、自衛隊の棒倒しと同じだよ」
 防衛大学で行っている、相手の棒を倒そうと集団で行う競技である。かなり危険を伴う競技である。
「ちゃんと事前にね」
「どんなものか教えて」
「そしてやるものでね」
 そういったものであってというのだ。
「せめて受け身位はね」
「柔道だと最初の最初に教えるのよね」
「さもないと技をかけられた時危ないから」
 技の衝撃を緩和出来ないからである、それをそのまま体に受けると大きな怪我を負ってしまう可能性もあるからだ。
「教えるよ」
「最初の最初にね」
「何か聞いた話だと背負い投げされた人柔道の経験なくて」
「受け身知らなかったのね」
「その人に床の上で、しかもね」
 伊東はさらに話した。
「これも聞いた話だけれど防具着けた状態でね」
「背負い投げにしたの」
「防具着けてたら満足に動けないから」
 だからだというのだ。
「後頭部とかまともに床に当たって」
「滅茶苦茶危ないわね」
「だからどう見てもアウトだから」
「暴力ね」
「それも異常なレベルのね」
「虐待ね」
「その先生俺剣道の面着けたら性格変わるってね」
 その様にというのだ。 
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