X ーthe another storyー
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最終話 終幕その十五
「行くよ」
「今まで私達を見守ってくれたのね」
「うん、小鳥ちゃんも幸せになったから」
北都は小鳥にも話した。
「このままね」
「幸せでいることですね」
「そうよ」
こう言うのだった。
「いいわね」
「はい」
小鳥は微笑んで答えた。
「そうなる様にしていきます」
「絶対にね、そうしてね」
そのうえでというのだ。
「じゃあね」
「昴流さんにお伝えすることは」
「同じよ。幸せになってねってね」
小鳥に笑顔で答えた。
「伝えてね」
「わかりました」
「合うことはしないけれどね」
「そういえば」
「何か会うと変なことになりそうで」
そう思うからだというのだ。
「それでね」
「お会いしないですか」
「うん、じゃあそのままね」
「行かれますか」
「そうするね、生まれ変わった時縁があればまた会おうね」
北都は最後まで笑顔であった、そうしてその笑顔を残してこの世界から去った、その彼女を見送ってだ。
三人だけになってだ、また話した。
「これでだ」
「うん、北都さんも行ったしね」
「全てが終わったな」
「戦いのことがね」
「そうなった、そしてだ」
神威は小鳥に微笑んで話した。
「これからだ」
「はじまるね」
「俺達のやるべきことがな」
「この世界を護ることが」
「そうなる」
「東京は災害が多い」
封真がこの話をした。
「何と言ってもな」
「うん、歴史を見てもね」
「地震に火事に台風にな」
「何かとあるわね」
「だからだ」
「その東京を護っているから」
「世界の軸になっているこの街をな」
小鳥に真面目な顔で話した。
「そうしているからな」
「だからよね」
「何かとだ」
「やることが多いわね」
「そうだ、しかしな」
それでもと言うのだった。
「俺達ならだ」
「大丈夫なのね」
「きっとやれる、皆がいるからな」
「何があってもな」
神威も言ってきた。
「出来るな」
「そうだな」
「俺もいれば封真もいてだ」
「他の皆もいるからな」
「護れない筈がない、そして何があってもな」
「幸せになる様にしていくな」
「何も決まっていない、それならだ」
北都の言葉を思い出しつつ語った。
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