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八条学園騒動記

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第七百三十五話 コアラとカモノハシその七

「始祖鳥もです」
「先程観たな」
「あの鳥もですね」
「まさに最初の鳥類だが」
 大尉も言った。
「しかしな」
「それでもですね」
「歯がありな」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「あまり長く飛べないですね」
「グライダーの様に飛ぶ」
「それがですね」
「まさにだ」
 それこそというのだ。
「爬虫類から鳥類になる」
「進化の過程ですね」
「その課程を象徴する生きものは他にもあるな」
「魚類から両生類もで」
「両生類から爬虫類にもな」
「それぞれありますね」
「そしてカモノハシもな」
 コーナーの中の陸地と水中を行き来して暮らしている彼等もというのだ。
「そうした生きものだ」
「そうなのですね」
「神々も間違えるが」
「おおむねにおいては」
「その思われる様にだ」
「進化も進められますね」
「そうだ、しかしな」 
 大尉は難しい顔になって述べた。
「それがだ」
「それでもですね」
「カンブリア紀の生きもの達はな」
 また彼等のことを話すのだった。
「その進化の過程がだ」
「後の生きもの達に受け継がれているか」
「その様にはだ」
 どうにもというのだ。
「見えない」
「アノマノカリス等も」
「ああした口の生きものは後にだ」
「いるか」
「いない」
 大尉は断言した。
「少なくとも私は知らないし友人に生物学者もいるが」
「その人もですか」
「そう言っている」
 そうだというのだ。
「これがな」
「そうなのですか」
「他の生きもの達もな」
「後の進化にですね」
「影響しているか、軟体動物を見てもな」
「カンブリア紀の生きものの多くも軟体動物ですね」
「そうだが」 
 それでもというのだ。
「ああした進化はな」
「していないですね」
「やはり非常にだ」
「カンブリア紀の生きものは独特ですか」
「まさにだ」
 彼等はというのだ。
「神々の最高錯誤とだ」
「言っていいですか」
「少なくとも私はそう考えている」
 大尉はというのだ。
「そしてその進化を見てもな」
「神々を感じますね」
「その存在をな、無神論はだ」
 この考えはというと。
「何もわかっていない者の言うことだ」
「この世のことが」
「そうだ、生きものの進化にしてもな」
「見るとですね」
「そこにはだ」
 まさにというのだ。
「神々のお働きがある」
「試行錯誤も含めて」
「そうなる、全てを科学や学問で語れるか」
「それは無理ですね」
「科学を語るにしても現時点の科学だ」
 それに過ぎないというのだ。 
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