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X ーthe another storyー

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第五十二話 祝宴その十

「一緒にいられるな」
「ああ、これからもな」
「ならだ」
 鏡護はさらに言った。
「もう離れるな、いいな」
「ええ、絶対にね」 
 今度は小鳥が答えた。
「そうなる様にするわ」
「頼むな。そうであるならな」 
 三人が離れないならというのだ。
「わしはいい」
「充分なのね」
「満足だ」
 まさにというのだ。
「本当にな」
「もう離れない」
 神威は約束した。
「俺達はな」
「そうか、神威もそう言ってか」
「その様にする」
 こう約束するのだった。
「絶対にな」
「ならそうしてくれ」 
 これが鏡護の返事だった。
「わしは最後まで桃生神社で務めを果たすが」
「それでもか」
「わしの後は封真が継ぎ」
 息子である彼がというのだ。
「剣も護り小鳥はな」
「俺がか」
「護ってくれるな」
「そうする」
「なら頼む。戦いは終わったが務めはある」 
 天の龍のそれはというのだ。
「それをだ」
「行っていくことだな」
「そうだ、頼むぞ」
「それならな、ではだ」
「家に帰ってな」
「お祝いの用意は出来ている」
 退院祝いはとだ、神威はここで微笑んで言った。
「だからな」
「帰ってだな」
「飲んで食べよう」
 退院祝いにというのだ。
「そうしよう」
「それではな」
 こうした話をしてだった、鏡護は神威達と共に退院し用意されていたタクシーに乗ってそのうえでだった。
 神社に戻った、そこで彼を待っていたのは。
「すき焼きか」
「お酒もあるわ」
 小鳥が頬縁で答えた。
「それでケーキもね」
「あるのか」
「そうなの」
 こう父に話した。
「だからね」
「今からか」
「すき焼きを食べて」
 皆でというのだ。
「それでね」
「お酒も飲んでか」
「ケーキもね」
「いいな、では食べよう」
「これからね」
「すき焼きか、そういえばだ」
 神威はここで気付いたことがあった、その気付いたことはというと。
「天の龍の集まりではな」
「すき焼きはね」
「色々食ったがな」
「あまりなかったわね」
「そうだったな」
「こちらもだ」
 封真も気付いて言った。 
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