新オズの臆病ライオン
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第十幕その十一
「この自然公園で一番のね」
「群れだよね」
「そうよ」
まさにというのです。
「断言していいわ、ただ見て」
「何かな」
「あちらにね」
そのオジロヌーの群れから離れた場所を臆病ライオンそして皆に指し示しました、するとそこにはです。
オグロヌーの群れがありました、その群れもです。
「多いね」
「同じだけでしょ」
「そうだね」
臆病ライオンも頷きました。
「多いね」
「ええ、けれどね」
それでもと言うドロシーでした。
「オグロヌーの群れの方が少ないのよ」
「だからあのオジロヌーの群れが一番だって言ったんだ」
「そうなのよ」
これがというのです。
「私もね」
「そうなんだね」
「それでね」
ドロシーはさらにお話しました。
「あのオグロヌーの群れの方が十匹少ないのよ」
「そうなんだ」
「けれど違わない様に見えるわね」
「うん、同じ位に見えるよ」
「数が多いと」
それならというのです。
「十匹位の違いはね」
「何でもないんだ」
「そうなるのよ」
こうお話するのでした。
「これがね」
「そういうことだね」
「数が少ないと」
「十匹も違うと」
「目立つけれどね」
「多いとね」
「ぱっと見ただけだとね」
それならというのです。
「これがね」
「わからないんだ」
「そうなのよ」
こう言うのでした。
「何でもそうよ」
「少ないと目立って」
「多いとね」
「目立たないんだね」
「そうなの、これは何でもと言ったけれど」
「そのことをだね」
「頭に入れて」
そうしてというのです。
「やっていくことよ」
「実際にドロシーもそうしてやっているね」
「考えてね」
「少ないと違いがやすくて」
「数のね」
「多いとわかりにくいんだね」
「だからね」
それでというのです。
「そうしたところを見極めて政治もね」
「やっていってるね」
「私もそうで」
「オズマ姫達もだね」
「そうしていってるのよ」
「そうなんだね」
「多いと少ないのはね」
それはといいますと。
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