ドリトル先生とラーメン
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第十幕その二
「南海ホークスの記念館もあるんだ」
「そうなんだね」
「ホークスの本拠地だった場所だから」
「それでなのね」
「そう、ここの九階にね」
この階にというのです。
「あるよ、あとラーメン一座もね」
「後で行く」
「今回難波に来た第一の目的地だね」
「そこでラーメンを食べるけれど」
「そこも九階にあるんだ」
こう皆にお話しました。
「奇遇と言えば奇遇かな」
「そうだね」
「言われてみるとね」
「同じ九階ってね」
「南海ホークスの記念館もラーメン一座もって」
「それって」
「面白いね、ちなみにこれから行く場所だけれど」
南海ホークス記念館はというのです。
「南海ホークスメモリアルっていうんだ」
「南海ホークスの記憶だね」
「ホークスの南海時代の」
「そのはじまりの」
「五十年かな、それだけね」
先生は皆に微笑んでお話しました。
「ホークスの親会社は南海でね」
「南海電鉄だね」
「今僕達の傍を走っている」
「その鉄道会社ね」
「ホークスが創設されてそれだけの間は」
五十年程はというのです。
「南海電鉄が親会社でね」
「大阪にあって」
「この場所で皆野球していたんだ」
「大阪球場で」
「そして数多くの名勝負が行われたんだ」
そうだったというのです。
「選手の人達が勝負をして監督さん達が采配を執ってね」
「そうした場所なんだね」
「今は沢山のお店があって人が行き交っていて」
「とても賑やかな場所だけれど」
「かつてはそうだったんだ」
「筒岡一人さんがいて」
南海の監督だったこの人がというのです。
「野村克也さん、杉浦忠さんもね」
「ここで活躍していたんだ」
「今じゃとても想像出来ないけれど」
「そうした場所だったのね」
「前にもこうしたこと言ったかな、それで南海ホークスのことをね」
今からというのです。
「観に行こうね」
「うん、まずはね」
「ラーメンを食べる前にね」
「南海ホークスのことを観ようね」
「今は福岡にあるあのチームのことを」
「そうしようね、邪悪な巨人のことよりも」
その歴史がはじまってから悪いことしかしていないこのチームのことは先生も好きではないのです。
「阪神もだし」
「ホークスもね」
「しっかりと学ぼうね」
「この機会に」
「そうしようね」
こうお話してでした。
皆で南海ホークスメモリアルに入りました、そこはどういった場所かといいますと。
緑と白のユニフォームの人達が紹介されていました、その中に。
「ああ、この人が鶴岡さんだね」
「写真でも何か凄い人だってわかるね」
「痩せてるのに風格があって」
「物凄い人だってわかるよ」
「監督としての勝利数一位の人でね」
先生は皆にお話しました、その鶴岡さんの写真それに鶴岡さんが着ていたジャンパーも展示されています。
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