八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七百三十三話 フクロオオカミその四
「結局はな」
「それだけで当選しますね」
「そうもなるが」
「そこも要注意ですね」
「人気と実力は比例するか」
大尉は上等兵に問うた。
「常に」
「いえ」
上等兵も答えた。
「残念ですがそうとは」
「限らないな」
「そうですね」
「その政治家の資質をだ」
「見ることですね」
「人気でなくな、あとデマコーヴァはな」
こうした者達はというと。
「間違ってもだ」
「投票しないことですね」
「だがこれもな」
「当選することがありますね」
「あからさまに胡散臭い輩でもだ」
そうであってもというのだ。
「騙される者が多いとな」
「当選しますね」
「それを衆愚政治と呼ぶが」
「どの国でもあることですね」
「日本でもな」
自分達が今いる国でもというのだ。
「その歴史があり今もだ」
「存在していますね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「これがな」
「そうなのですね」
「地方政治まで観るとな」
「衆愚政治は多いですね」
「少し見ればわかる様な輩でもな」
当選させてはならないとだ。
「有権者が投票してだ」
「当選させてしまうことがですね」
「あるのだ」
「今お話されている通りに」
「姦賊であってもな」
それでもというのだ。
「当選したりな」
「するものですね」
「中には実現不可能なことばかり言ってだ」
「それでもですね」
「当選する場合すらだ」
「存在していて」
「日本でもだ」
それこそというのだ。
「あった、そしてだ」
「今もですね」
「政治家が全てまともか」
「ないですね」
上等兵はそれは否定した。
「どんな政府も議会もです」
「おかしな者がいるな」
「どうしても」
「そうだ、それもだ」
まさにというのだ。
「民主政治でだ」
「当選者全員がまともか」
「そんなことはだ」
「有り得ないですね」
「宝石があればだ」
それと共にというのだ。
「石もある、時には宝石ばかりにしろとだ」
「石が言うのですね」
「石どころかだ」
そのレベルではなくというのだ。
「汚物が言うのだ」
「石どころではなく」
「そして宝石も石も排除してだ」
「汚物だけにしますか」
「そんなこともあるしな」
「それも民主政治ですね」
「だが汚物を排除出来ることもだ」
これもまたというのだ。
ページ上へ戻る