ハッピークローバー
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第百十一話 チャックその十四
「馬鹿みたいなマスゲームやらされて」
「あれも嫌よね」
「嫌なものばかりあるからね」
「あの国に生まれたら不幸せね」
「普通の処刑とか強制収容所送りだし」
まさに何でもないことでだ。
「不幸の極みよ」
「あの国にいたら」
「まああそこに生まれてずっといたら普通でしょうけれど」
理虹は眉を顰めさせて話した。
「他の国から見たら地獄よ」
「不幸の極みね」
「日本から見てもね」
「いいところなんてない」
「地獄としかね」
またこう言うのだった。
「思えない」
「とんでもない国よね」
「ええ、一応チャックはあっても」
「上等じゃないわね」
「上等なのはそれこそね」
チャックもというのだ。
「将軍様のものよ」
「あの国の不幸の元凶ね」
「国家予算の二割自分の贅沢に使ってるね」
単純に計算して日本の宮内庁の年間予算を上回るという、世界第三位の国家元首のお家のことを執り行う省庁の年間予算よりも世界の最貧国の独裁者の年間予算の方が上であるのだ。こんな馬鹿な話も世の中にはあるのだ。
「酷いことに」
「だからチャックも上等なのは将軍様が使って」
「国民の人達はあっても」
「酷いものね」
「すぐに壊れて動かなくなる様な」
そうしたというのだ。
「酷いものよ」
「そうとしか思えないわね」
「まあ世の中日本は駄目で」
それでというのだ。
「あの国に憧れてる人いるのよね」
「馬鹿よね」
かな恵は理虹の今の言葉に冷めた目で率直に述べた。
「そんな人って」
「そうよね」
「相当頭悪くないとね」
「そうは思えないわね」
「北朝鮮に行きたいなんてね」
それこそというのだ。
「欠片も思わないし」
「全くね」
「それであの将軍様もなのね」
「よくて」
そしてというのだ。
「日本の皇室は駄目だったりするから」
「あっちの方が駄目でしょ」
「普通はね」
「世襲の独裁者はいいのね」
「あそこの国民の人達が支持してるって言って」
「あそこに支持とかないでしょ」
「独裁国家だしね」
それ故にというのだ。
「ある筈がないわ」
「そうよね」
「けれど日本はちゃんとね」
「民主主義でね」
「支持されてるわ」
「皇室もね、つまりあれね」
かな恵はここでも冷めた声で話した。
「自分が支持してるからいいってことね」
「北朝鮮の将軍様は」
「それで日本の皇室はね」
「自分が支持していないから駄目」
「もう自分がどうかっていう」
「自己中寝、北朝鮮がどんな国かもわかっていなくて」
「凄まじい馬鹿ね」
かな恵はあらためて思った。
「それなら」
「そこまで馬鹿だと幸せになれないわね」
理虹も冷めた目になって言った、声もそうなっている。
「絶対に」
「そうなるわね」
「馬鹿過ぎて」
それ故にというのだ。
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