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星河の覇皇

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第八十五部第四章 メキシコの思惑その四十七

「どんなことでもそうだが特にだ」
「政治ではですね」
「とりわけそうですね」
「予算と人手が充分でも」
「それでも」
「そうだ、劣勢の相手が油断せず」
 そしてというのだ。
「そこで知略を使えばな」
「その時はですね」
「破れますね」
「その時は」
「勝つのはですね」
「そうなる、だからだ」
 それでというのだ。
「今の我々もだ」
「中央政府に対して油断しないことですね」
「予算と人手がありますが」
「それでも」
「難しい、そして警察に話を戻すと」
 メキシコ警察にというのだ。
「やはりな」
「長官をどなたにするか」
「それが問題ですね」
「どうしても」
「今はそうですね」
「それが問題ですね」
「これは人事でだ」
 それでというのだ。
「人手の話だが」
「トップだけにですね」
「優秀な人材を置きたいですね」
「どうしても」
「そうだ、優れた人材がだ」 
 メキシコ警察にはというのだ。
「必要だが」
「それでもですね」
「それがどなたか」
「そのことが問題ですね」
「三十五歳では若い、もう一人は六十歳で資質に経験も積んでいるが」
 しかしというのだ。
「先日大きな手術を受けてだ」
「回復された」
「そうした方ですね」
「その方は」
「完治はしたが」
 それでもというのだ。
「大手術の後で暫く入院していた」
「そうなると、ですね」
「どうしてもですね」
「警察長官という要職にはです」
「難しいですね」
「そう思う」
 健康上の問題だというのだ。
「それがな」
「例え有能で、ですね」
「経験豊富でも」
「健康であるかどうか」
「それがですね」
「問題だ、スポーツ選手もだ」
 まさにというのだ。
「何といっても怪我をしないことだな」
「あらゆるスポーツで」
「左様ですね」
「どの様な優秀な選手でもです」
「まずは怪我をしないことです」
「それが何よりも重要です」
「怪我をせず長い間活躍出来る」
「そうした選手が最高だ」
 何といってもというのだ。
「隔年や数年しか活躍出来ない、シーズン中よく怪我をする選手よりもな」
「まさにですね」
「長年怪我をせず安定して活躍出来る」
「そうした選手こそが最高ですね」
「何といっても」
「左様ですね」
「そうだ、そうした選手こそがだ」
 まさにというのだ。 
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