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第百十話 下着の素材その一

                第百十話  下着の素材
 一華は学校の授業が終わるとすぐにバレーブの部室に入った、そして自分のロッカーの中に自分の鞄を置いてだった。
 そこから着替えだした、すると近くで着替えていたケニアから来た黒い肌と縮れた長い髪の毛の大きな目の娘に言われた。
「今日の下着は黄色ね」
「ええ」 
 一華は丁度ブラとショーツになったところだ、そこから自分のジャージを着ようとしているところでその娘に応えた。
「最近白だけじゃなくてね」
「他の色の下着も着ける様になったのね」
「黄色とかピンクとかね」
 具体的な色の話もした。
「あとライトブルーとかね」
「そうした色ね」
「何か清潔で明るい」
 そうしたというのだ。
「そんな色の下着がね」
「あんた好きなのね」
「それでなのよ」
「私は別にね」
 ケニアの娘もブラとショーツだけになっている、自分の赤いそれを見つつ話した。
「色はこだわらないの」
「そうなの」
「ただ日本の下着でないとね」
「日本製?」
「そう、日本製でないとね」
 どうしてもというのだ。
「嫌なのよ」
「それはどうしてなの?」
「だって着けた時いいのよ」
 だからだというのだ。
「着心地がね」
「それがいいの」
「生地がよくて」
 まずこのことがあってというのだ。
「作り方もね」
「いいからなの」
「だからね」 
 その為にというのだ。
「着けていて気持ちいいから」
「日本のじゃないとなのね」
「駄目になったわ、日本に来てからね」
「そうなのね」
「やっぱり下着もね」
 これもというのだ。
「国によって違うのよ」
「着心地が」
「アフリカってまだまだ技術的にどうかって国が多くて」
 それでというのだ。
「下着もね」
「質が悪かったりするの」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「これがね」
「そこまではね」
「知らなかったでしょ」
「下着はね」
 それこそとだ、一華は答えた。まずはジャージの上を切るが下はまだなので白い生足とショーツが丸見えである。
「何処も同じだってね」
「思ってたのね」
「今までね」
「それが違うのよ」 
 ケニアの娘はジャージのズボンを穿いて答えた、ブラはそのままだがそこからも形のいい程よい大きさの胸がわかる。
「これがね」
「日本の下着はいいのね」
「質がね、何でもね」
 ケニアの娘はさらに言った。
「北朝鮮なんてね」
「あの国ね」
「かなりね」
「質が悪いのね」
「そもそも共産圏は」
 北朝鮮もこちらに属していた。 
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