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おぢばにおかえり

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第七十八話 教会長さんその十七

「あそこまで言われてされて」
「受けてるわ」
「いんねん、ほこりですか」
「そう考えているから」
「そうなんですね」
「あそこでね」
 その西の礼拝堂の方を見て言われました、そういえばさっきそちらでお辞儀をした時先輩のお顔は辛そうでした。
「私がかんろだいの前で酷いこと言ったのは事実だし」
「階段の上からですね」
「あの時のことは忘れられないから」
 先輩にしてもというのです。
「あと気持ち悪いとか軽蔑とかね」
「そうしたことも言われたんですか」
「学校辞めたらとか」
「それ新一君に言わないで下さいね」
 聞いていてそれが心配になりました。
「あの子にそんなこと言ったら」
「絶対に言うのね」
「はい、尾ひれつけて」
 まさにあることないことです。
「言い回りますから」
「今もそうしているし」
「もう聞いてるかも知れないですが」
 嫌いな相手の嫌がることを進んでしてその為の情報収集も欠かしません、兎に角嫌いになったら何でもする子ですから。
「そのことはです」
「言わないことね」
「絶対にです、しかし新一君って」
 思うにです。
「相当悪い人とも出会ってきてますね」
「いい人とも出会ってかしら」
「二面性が凄いですから」
 私が見てもです。
「普段は全然そうじゃなくて」
「悪いことしないのね」
「親切で評判なんです」
 奥華でもです。 
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