神々の塔
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第四十八話 仙人達その十四
「こっちはぞれも雑多過ぎてな」
「なってないけど」
「僕等かてそれぞれの種族でな」
「信仰やし」
「雑多で混ざり過ぎててな」
この世界の人の社会はというのだ。
「幸いそうした差別はほぼないが」
「民族ってその地域に住んでる人等のことになってるし」
「信仰や人種よりもな」
「どっちも雑多過ぎて」
「それでな」
芥川はさらに話した。
「障害の差別はあって」
「やっぱり人は差別するね」
綾乃は残念そうに述べた。
「どうしても」
「この世界でもな」
「人は自分以外の存在を意識するさかい」
「よくも悪くもな」
「それが悪い方に向かったんが差別で」
「それでや」
その為にというのだ。
「この世界でもな」
「あるね」
「そや、障害以外にもな」
「差別の理由になってるのあるし」
「それでや」
その為にというのだ。
「ほんまな」
「差別は何処の世界でもあって」
「こっちもや、そして差別はな」
「人として間違ってるし」
「言うまでもなくな、そしてな」
「政としてもね」
「誰かを差別して逆に誰かを贔屓するとな」
そうした政を行うと、というのだ。
「歪になるさかいな」
「せんことやね」
「そや、やっぱりな」
何と言ってもというのだ。
「公平にせんとな」
「ちゃんとした政は出来へんわ」
「最大多数の最大幸福を求めて」
それと共にというのだ。
「公平にや」
「やっていかへんとね」
「そやから障害についてもな」
「差別せんでそれぞれに基づいて教育していって」
「働いてもらうんや」
「それが大事やね」
「そや、僕達はそのことを意識してきたけどな」
綾乃に酒を飲んでから話した。
「政は、そやけどな」
「これからも」
「僕等はやっていかへんとな」
「そやね、元の世界に戻っても」
「そうしていこな」
「そうしよな」
こうした話もしながら河豚料理と酒を楽しんでいった、そのうえでまた上の階に進んでいくのであった。
第四十八話 完
2023・11・1
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