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リュカ伝の外伝

作者:あちゃ
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トモダチ100人できちゃうよね?

(グランバニア城下町:プービル)
ルディーSIDE

「じゃぁ自己紹介はウチからね♥ 巨乳を見られた私はプリ・ピー(プリンセス・ピープル)MB(マジカルベース)担当“ピノ・パラデイン”で~す。視線が釘付けだけど乳揉むぅ?」
「え、良いんですか!?」

「うはっ(笑) この子素直! 面白~い。でもお預けぇ~」
うっ……思わず期待して言ってしまった(照)
からかわれてるだけだよね。そうだよね。

「じゃぁ次は私ね。私は“エミー・ヘンドリクス”よ。最近では社長や皆から『エミヘン』って呼ばれてるわ。MG(マジカルギター)担当、よろしくね」
「よろしくお願いします」
さっきまで楽器を演奏してたときは格好いい人だったけど、普段は可愛らしい人になるんだな。

「私は“アーノ・ブレイキー”……プリ・ピー(プリンセス・ピープル)のドラムを担当している。パーカッションは大抵出来る。よろしくな」
ドラム担当の方はテルパドールの出身なのかな? 汗ばんだ褐色の肌が美しく見とれてしまう。

「私は“ヴァネッサ・ベネッツモーゼル”です。ピアノを担当してます。私だけが一番年上なのよ。先に自己紹介したピノ・エミヘン・アーノは先日芸高校(芸術高等学校)を卒業したばかりなんでけど、私は去年卒業してるの。王都にピアノを引く仕事が少なすぎて実家のあるチゾットに帰ってピアノの家庭教師の仕事を探そうかと思っていたところに、ピエッサが声を掛けてくれたのよ。助かったわぁ~」

「そうなんですか!? お上手なのにお仕事が無いんですかぁ……」
「王都もね仕事を選ばなければ、全然職探しは出来るんだけど、私みたいに出来る事が限られちゃうと難しいのよねぇ」

「私がピエ(ピエッサ)に頼んだのよ。メンバーに超絶上手いピアニストが必要だから誰か紹介してって……私がピアノも演奏して良かったんだけど、社長はヴォーカルに専念するようにって……まぁ身体で曲の感情表現をしろと言う事なんだけどね」

「ピエッサに声を掛けてもらったときは嬉しかったんだけど、最初はねぇ……乗り気じゃ無かったのよぅ」
「そうなんですか!? そんなの困ります!」
皆さん美人で華やかだからプリ・ピー(プリンセス・ピープル)に居ないのは困るよ!

「ヴァネッサ先輩は私の事が嫌いですからね」
え、アイリーンさんって嫌われてるの!?
「それはアイリーンの所為でしょ。貴女が以前から私たちの曲を盗作しなければ……」
アイリーンさんって盗作しちゃってるの!?

「それについては大変申し訳なく思っております。ですがもう心は入れ替えてあります。盗作の方がリスクは高いし、何より陛下の希望に応えられませんから! 過去の事でご不快を掛けましたから、幾らでも攻められる覚悟は出来ております。ですが、今は陛下の……いえ、社長のお心に報いる事が私の全てですから、何卒私の存在を許容ください!」
本当に反省してるんだろうと思う。僕の目の前でアイリーンさんは深々と頭を下げた。

「あらあら……頭を上げて。もう大丈夫よ。貴女が反省していて、このバンドに力を注いでいる事がピエッサからの言葉でも解ってるし、私も社長に感謝してこのプリ・ピー(プリンセス・ピープル)を盛り上げるつもりなんだからぁ……ちょっと自己紹介として喋り過ぎちゃったわね。ごめんなさいねぇ」
如何(どう)やら蟠りはもう無い様だ。良かったぁ。

「じゃぁ自己紹介の続きで私ね! 私はプリ・ピー(プリンセス・ピープル)のサックス担当をしてる“キャロライン・リーパー”よ、よろしくね。私は色んな意味で社長に目を付けられていて、今回このバンドに誘われました。私もまだ普段は芸高校(芸術高等学校)に通っているんだけど、アイリーンと同じで4年生だから、問題が起きなければ年度内には卒業ね。ナイトバーでウェイトレスのバイトをしてるわ。そこで陛下に無礼な事を言っちゃったんだけどね。あははははっ(笑)」

「笑い事じゃ無いわよアンタ! 私の本心を言うとあん時の一件で、アンタをメンバーに加える事は反対だったんだからね! でも社長が『楽しそうな()だし入れたげようよ』って仰ったから……」
確かに明るくて楽しそうな女性だ。凄くフレンドリーって言うのかな?

「ふぅ……そして私はプリ・ピー(プリンセス・ピープル)のヴォーカル兼リーダーの“アイリーン・アウラー”よ」
「改めてよろしくお願いします。因みに僕はこの春よりサラボナから来た芸高校(芸術高等学校)美術科1年生のルディーと申します。び、美人揃いのこの場で少し舞い上がっておりますが、よろしくお願いいたします。仲良くしてください」

「「「よろしく」」」
皆さんから改めて『よろしく』と言われ頭を下げた。
リュカ様の周囲は美人が多いと知っていたが、ここはまさに天国だよ!

「ああ因みに言うまでも無く解ってるんだと思うけど、この会社の社長件プロデューサーはプーサン。確か“プーサン・ホーク”ってフルネームだったわね」
「そうですね。この間入学の挨拶に伺わせてもらったときに、そう仰ってました。何で“ホーク”なのか訊いたんですけど、『別世界に“イーサン・○ーク”って名前のイケメン俳優が居んだよ』って僕には解らない事を言ってました。凄い人ですから色んな世界の事を知っているんですよね、プーサン社長は!」

「そ~~~なのよぉ~~~~!! 貴方本当に良い子だわぁ! 社長は本っ当に凄いのよぉ~~!」
リュカ様の事を褒めたらアイリーンさんのテンションが爆上がりした。
すっごく好きなのが伝わってくる。流石はリュカ様だ……良いなぁ。

「ゴホン……じゃ、じゃぁ早速だけど彼に『サウダージ』のCC(コンパクト・クリスタル)を録音してあげましょう」
「はい、は~い、はいはいリーダー提案は~い!」
早速演奏が観れると思ったらピノさんから何やら提案が……何だろうか? 色んな方位に手を挙げてるけど。

「何? 嫌なの?」
「違うぅ。逆よぉ! 私もねその子が気に入っちゃったから、『サウダージ』だけじゃ無くて、現在練習中で申し訳ないけど、他の曲も演奏してあげたいなぁ……なんて思っちゃったの。ダメぇ~?」
マジで! 最高!! 何今日? 最高なんですけど!!??

「私は何曲でも完璧に歌いこなせるけど、皆は良いの?」
「うぅ……私は自信が無いわね。皆と違って能力が……」
「あ、あの……無理はなさらないで……」
本当はお願いしたいけど、キャロラインさんは自信なさげだから遠慮をしないと。

「じゃぁさ、私たちのCC(コンパクト・クリスタル)としては売り出せない、特別なCC(コンパクト・クリスタル)にしない?」
「どう言うことかしら、ピノ?」
うん。僕もアイリーンさんに同意しちゃう……余計大変なんじゃ?

「あのね『サウダージ』は入れるとして、他の曲は練習曲としてやってきたのを入れちゃおうよ。例えば~……うん『夜に駆ける』とかさ! あの曲はさ、私も先日まで練習しまくってたけど、芸高校(芸術高等学校)MG(マジカルギター)MB(マジカルベース)の練習用に陛下が用意した曲でしょ。だから私たちも演奏出来ても、販売する用のCC(コンパクト・クリスタル)に収録は出来ないと思うのよん。だったらぁ……今演奏(ひい)て残したいなぁ……なんて♡」
うわぁ~ん!! ピノさ~ん、貴女は女神です!

「じゃぁ私はあの曲を弾きたい……『夢をあきらめないで』を! 自分の卒業式で感動したの」
「良いわねアーノ。流石陛下が用意してくださった曲ね」
あぁどうしよう……僕の知らない曲名が目白押しだ。感動で溺れそうだ!

「あの~……私からもいい?」
「ヴァネッサ先輩? 何ですか、何でも言ってください。本心で皆は色んな曲を演奏したいんですから遠慮は無用ですわ」

「うん。あのねぇ練習中の曲なんだけどぉ……『初恋』が私はお気に入りなのぉ。学生時代にあんな青春を送りたかったわぁ」
「良いですわね! 是非とも演奏しましょうよ! ……キャロ(キャロライン)は大丈夫?」

「まぁあの曲は次のコンサートで演奏予定で練習してるから私でも大丈夫だと思うけど……あの、私の意見も良いかしら?」
「言ってよ、遠慮なんてしちゃ駄目よ! 私たちがやりたいだけなんだから(笑)」

「じゃぁね、私は『春よ、来い』の“アイリーンピアノソロver.”が訊きたいわ。そして私もそのCC(コンパクト・クリスタル)が欲しい!」
「あ、私も欲しい!」「私も!!」「私だって!」
どんどん曲目が追加され、そしてそれを皆さんが欲しがる。僕の分は大丈夫ですか?

「じゃぁ際限が無いから、今回は『サウダージ』・『夜に駆ける』・『夢をあきらめないで』・『初恋』・『春よ、来い』の5曲って事で良いわね」
「OK、アイリーン以外は4曲演奏すれば良いのね」

「そうと決まれば……さぁやりましょう!」
決定するや行動は早い。
アイリーンさんの合図と共に皆さんがそれぞれの持ち場に着いた。

アイリーンさんは少し奥にある録音機器と思われるMP(ミュージックプレイヤー)よりも3倍くらい大きい機械を準備して、マイクとかを設置する。
因みにピノさんは……スポブラのままで演奏するみたいだ。これは見逃せないぞ!

ルディーSIDE END



 
 

 
後書き
ルディー君には純粋な良い子のままでいてほしい。
リュカさんとかウルポンとかに染まらないで欲しい。 
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