ハッピークローバー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百八話 乱痴気騒ぎはその九
「美味しいですよね」
「お肉もお魚も美味しくてね」
「こうしたおつまみも」
「それで美味しいって満足出来たらね」
「いいんですね」
「幸せって思ったら」
そうであればというのだ。
「その時点でね」
「勝ちですか」
「勝ち組負け組って言葉があったけれど」
「社会的にどうかじゃないですね」
「その人が幸せって思ったら」
それでというのだ。
「もうね」
「その人は勝ち組ですね」
「社会的に成功しても」
「不幸って思っていたら」
「負け組よ」
そうなるというのだ。
「まあ好き勝手して不平不満ばかりな人はね」
「そんな人もいますね」
「その人はもうね」
「負け組ですね」
「不平不満しか感じないなら」
そうであるならというのだ。
「負け組以外にはね」
「なれないですか」
「そう思うわ、まあ社会的地位とか収入で決めるなんて」
勝ち組負け組をだ。
「そんな人は底が浅いわね」
「そうですね、地位とかお金ではですよ」
「幸せってわからないでしょ」
「そうしたものに幸せを見出す人はいても」
「そうした人だけじゃないでしょ」
「そうですよね」
「そうしたことがわからない人はね」
所詮という口調で言うのだった。
「本当にね」
「底が浅いですね」
「それがわかるのはね」
店長は五人を見回して微笑んで話した。
「頭がいいわ、それで幸せになれるわ」
「そうですか」
「あの、地位やお金が全てって馬鹿でしょ」
「そう考えてる人はそうですね」
留奈は五人を代表す形で答えた。
「やっぱり」
「そう、それでね」
「そのうえで、ですね」
「それがわかってるのはね」
「頭がよくて」
「幸せも手に入れやすいのよ」
そうだというのだ。
「色々なものに価値を見出しているとね」
「それで、ですか」
「幸せになれるのよ」
「そうなんですね」
「これって実はその人それぞれで」
それでというのだ。
「どんな立場でもね」
「どう考えるか」
「そう、地位やお金以外にね」
「幸せを感じられるのは」
「その人それぞれよ、地位もお金もなくても」
「幸せな人もいますね」
「例えば健康で」
それでというのだ。
「自分の趣味を満喫出来る」
「それならですね」
「本当にね」
まさにというのだ。
ページ上へ戻る