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わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ

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8-2

 次の日から、みんなでドロップキックの練習をしたが、何となく、泉希と栞奈が上手かったのだ。栞奈は意外と器用で距離も一番伸びるのだ。

 私達がキックの練習を始めたので、サッカーの3人組が興味を示したようで遠くから見ていた。たっ君も・・・連休の最終日、京都に連れて行ってもらって、私ははしゃいでいたのだけど、彼は初めてでもないだろうから、多分、興味も無くて、私に付き合っただけ。それに、人も多いとこばっかーで・・・キスも出来なかった。せっかくミニのワンピースで可愛い服を選んだつもりだったんだけど、それにも、反応が薄かったのだ。だから、夜寝る時に私は、去年クリスマスで京都に連れて行ってもらった時に買ってもらったナイトウェァを・・・元旦を迎える時に着て以来だけど・・ふわふわとした気分でラインでたっ君に キスマークのスタンプを送っておいたのだが・・・無視されたままだった。あれから、何の音沙汰も無い。不愛想なのだ 彼は・・・。

 それから、数日後、先生から

「やっぱり 構内でビラを配るのは却下された。それに、掲示板もクラブのものはダメなんだそうだ。だけど、みんなの掲示板なら生徒会が管理しているから、生徒会長の判断ということになっているらしい」

「あぁー ある ある みんなの掲示板というのが 同じ趣味の人達の募集とか おいしいお店の情報なんか貼ってあるわ」と、璃々が言って

「そー じゃぁ 璃々 ウチと生徒会長に頼みにいこうよー」と、私は生徒会長が誰だかも知らなかったけど、二人で頼み込む為、3年生の教室を訪れた。

 3年生から じろじろ 見られながら、訪ねたのは海原瞳さん。女子生徒なのだ。

「あのー 生徒会長さんですよね 私は1年の上原璃々です」

「水島実海です」と、お辞儀をして

「私達 ラグビーのチームを作ろうとして・・・ 今 陸上グラウンドの隣で練習してるんです」

「ええ 知ってるわー 実力行使であの雑草だらけの空地を整備したって そこで、何人かが走り回ってるのも」

「あっ 知っててくれたんですかぁー? 私達 まだ 5人だけなんです だから、なんとか もっと 仲間を増やさなきゃーって ビラ作ったんですけど お願いします これを掲示板に貼らせてもらえないでしょうか?」

「うーん 良いんだけどね 生憎 今 埋まってるのよー 次の入れ替えは来月の1日 7月ね」と、私達の差し出したビラを見ながら・・・

「そう なんですかぁー でも、7月でも良いんです よろしく お願いします」

「わかったわ 私もね あなた達みたいに 女子でも、男子と変わらないよってとこ 好きなのよ 頑張ってネ これ 何枚かお預かりしておくわ」

「良かったぁー お願いします あのー 先輩は 一緒にヤルなんて・・・」と、私は、馬鹿なことを言ってしまった。

「ふふっふー そうねぇー まだ 2年生なら考えたかもねー でも、高校受験のこともあるし 生徒会のこともあるし 遠慮します まぁ あなた達 頑張ってちょうだいネ」

 翌日、海原瞳先輩が私達のクラスを訪ねてきてくれて、璃々を見つけて

「さっき 掲示板に貼ってあるのを寄せてね 一番下だけど、あなた達のを貼り出してきたわよ それでね、教務課の許可をもらったから、その下にビラを吊るすようにしたらどうかしら? 興味ある人は取って行くわよー」

「えっ ありがとうございます」

「ありがとうございます 先輩 感謝 感謝!」と、私も駆け寄ってお礼を言っていた。

 その後、4人が集まって「これで 何人かが 興味もってくれたらネ」と、話し合って居たのだ。

 その日は、1対1でスクラムの練習をしていたのだけど、璃々がネットで調べているのか

「もっと 膝をさげて、背中を伸ばすようにするのよー」とか、言っていて、泉希はひとりでドロップキックの練習をしていた。

 そのうち、泉希の蹴ったボールを拾いながら、道弘がやってきて

「よう やってるねぇー いつも あっちからだけど 見てるよ」

「道弘・・・こっちからも 見てるけど 顔合わすのって 久しぶりやんかー」

「うん みゅうみゅん ちょっと 背伸びたみたいやなー」

「まあな スパイクのせいもあるんやけどー」

「掲示板 見たでー 人集め 苦労してるみたいやなー」

「そうなんやー 今 5人だけやしなー」

「そらーぁ 突拍子もないこと始めるからやーぁ でも 興味ある女の子はおるみたいやでー ただ もう一歩が勇気ないねん」

「そうかぁー 思い切って やってみれば おもろいねんけどなぁー あっ ちょうどええわー 道弘 ウチの相手になってーな 栞奈はキックの練習するし」

 と、スクラムの姿勢を教えながら、道弘を相手に組んでいたのだ。お互い相手の背中に手を置きながら押し合うのだけど、私は道弘をズズッと押し下げていたのだ。

「みゅうみゅん ちょっと 待てよー そんなに力あるのかぁー それに、こんな姿勢 慣れてへんからぁー」

「なんやー 情けないのーぉ 男やろー」

「わかった 今度は気合入れてやる!」

 今度は、さすがに道弘も押し返してきたりして、お互い動かないままで、そして、道弘が膝からくずれて

「あかん 膝ががくがくヤー みゅうみゅん 強いのぉー」

「まぁ 練習してるからな 道弘が弱っちすぎるんちゃうか?」

「て やんでぇー おれは こんな練習してへんからな! もう 走って来るわー  ほらっ あっちのサッカーの連中 見とる 彼氏おるんやろー? 睨まれるんは やぁーやからな! じゃぁな 頑張れよ! でも 相変わらず みゅうみゅん レモンかなんかの ええ匂いしてたでー 柔らかい感じもしたしー」

「こらー 蹴とばしたろかぁー」  
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