ハッピークローバー
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第百七話 大人から言われたことその一
第百七話 大人から言われたこと
かな恵達はこの日は団地の近くのカラオケボックスで歌おうと思い店に入った、すると入口で夏休みのビーチやホテルのプールでよくしてもらった店長に会った。
店長はこの時は白のブラウスと青いタイトミニのスカートに黒ストッキングという格好だった、その格好で普段着の五人に言ってきた。
「ああ、あんた達そこの団地だったわね」
「はい、店長さんも」
「私は団地にいる友達の部屋に行ってたの」
かな恵の問いに答えたのだった。
「それで帰りにね」
「ここに寄ったんですね」
「軽く歌おうと思ってね」
それでというのだ。
「入ったのよ」
「そうなんですか」
「あんた達カラオケも好きなのね」
「時々この顔触れで楽しみます」
今度は一華が答えた。
「そうしてます」
「そうなのね」
「それで今日来たんですが」
「成程ね、ここで会ったのも奇遇ね。だったらね」
店長はそれならと笑って言った。
「一緒に歌わない?」
「店長さんとですか」
富美子は店長の今の言葉に目を丸くさせて応えた。
「今から」
「ええ、どうかしら」
「そうですね、まさかの再会ですし」
留奈はそれならという顔で応えた。
「それなら」
「六人でね、カラオケ代は私が出すわよ」
「店長さんが」
「一人で利用するつもりだったしね」
それでというのだ。
「しかもカラオケ代位ね」
「出せますか」
「普通にね、ちゃんと働いてるから」
定職を持っているからだというのだ。
「それなりにお金もね」
「持っておられますか」
「そう、それに後輩に払わせるなんてね」
店長は今度は理虹に話した。
「ケチな真似しないから」
「それじゃあ」
「そう、一緒に歌わない?」
五人が六人になってというのだ。
「これから」
「お金払わないなら」
かな恵はそこに第一の魅力を見出して答えた。
「それなら」
「いいかしら」
「私はいいと思います」
店長に確かな声で答えた。
「それなら」
「そうね、お金いらないなら」
「こんないいことはないわね」
「それに店長さんいい人だし」
「ノープロブレムね」
一華達四人も話した。
「流石にお酒とかおつまみのお金はね」
「私達が飲んで食べた分は出さないとね」
「ワリカンで」
「そうしないとね」
「けれどカラオケ代自体を出してくれて」
かな恵はあらためて言った。
「店長さんにはお世話になりましたし」
「いいのね」
「お願いします」
店長にあらためて答えた。
「ご一緒に」
「それじゃあね」
「はい、これから」
こう話してだった。
かな恵達は店長と一緒にカラオケボックスで歌って飲んで食べることにした。それで同じ部屋に入ってだ。
楽しみはじめたがかな恵は一曲歌った店長に言った。
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