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星河の覇皇

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第八十五部第三章 北京星系を見てその四十

「それを見抜いて対することは出来るが」
「人のそれがないですね」
「表情や手を見ることが」
「その醍醐味を楽しめない」
「それがですね」
「私としてはだ」
 どうにもというのだ。
「不満だ」
「それで、ですね」
「大統領は人と打つことがお好きですね」
「左様ですね」
「そうだ、やはり麻雀はだ」
 何といってもというのだ。
「人と四人で打つものだ」
「それが一番楽しい」
「面白いですね」
「麻雀を楽しめる」
「左様ですね」
「そう思う、ただ毛沢東の様にな」 
 この人物も麻雀が好きでこれから色々学べると言ったという。実際に毛沢東は少なくとも権謀術数にはかなり長けていたし政治的な勘も相当なものだった。
「卓の下で動くことはな」
「若い女性に対して」
「そうしてことはですね」
「閣下はされないですね」
「セクハラなぞはだ」
 そう言われることはというのだ。
「趣味ではない」
「左様ですね」
「だからですね」
「そうしたことはされないですね」
「女性と打っても」
「麻雀は楽しむことだが」 
 それでもというのだ。
「紳士としてだ」
「楽しむものですね」
「そうですね」
「礼儀正しく遊ぶ」
「そうしたものですね」
「だからだ」
 そうした考えだからだというのだ。
「私もだ」
「麻雀を打つ時は紳士ですね」
「そうでありますね」
「常に」
「紳士であってこそだ」
 まさにというのだ。
「麻雀は打っていいものだ」
「誰でもですね」
「麻雀は礼儀正しく遊ぶ」
「それがいいですね」
「毛沢東は並外れた女好きだったらしいが」
 このことでも有名である。
「しかしだ」
「それでもですね」
「節度を持つべきですね」
「例え異性が好きでも」
「麻雀を打つ時は麻雀に専念すべきですね」
「そうだ、まして麻雀は中国を代表する遊びの一つだ」
 この時代でもそうである。
「かつては紅楼夢そして阿片とだ」
「麻雀ですね」
「この三つがあるから中国は発展しない」
「そう言われていましたね」
「遥かな昔は」
「千年以上昔はな」
 十九世紀後半のことである。 
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