ハッピークローバー
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第百六話 浮気者その六
「ぶすりってね」
「いわれることあるわね」
「あるわね、アニメによっては」
一華は微妙な顔になって話した。
「三角関係どころかハーレムになって」
「ハーレムね」
「いくとこまでいって」
「ぶすり?」
「最後は三角関係に戻って」
そうしてというのだ。
「女の子二人で一方の娘にね」
「ぶすりっていかれたの」
「もう一方の娘が死体見て」
「どうなったの?」
「首を取ってね」
「いや、凄いわね」
首と聞いてだ、かな恵も引いて応えた。
「首をって」
「それでその首をバッグに入れて持って行って」
「まだあるの」
「恋敵の娘のお腹割いてね」
「殺すのね」
「それで首持ってボートに乗って海に出てね」
そうなってというのだ。
「終わりよ」
「凄い展開ね」
「私もお話聞いて観てみたら」
その作品をというのだ。
「主人公はそんなので最低で」
「浮気ばかりで」
「結末そうだから」
「引いたのね」
「ええ、ただね」
それでもというのだ。
「そこでわかったのよ」
「浮気すればどうなるか」
「そうよ、怖いわよ」
「浮気してる時はよくても」
「後がね」
かな恵に真顔で話した。
「最悪ね」
「そうなるのね」
「これはアニメのお話だけれどね」
「実際そうしたお話もあるしね」
富美子は一華に続いて語った。
「荒木又右衛門さんのお話だって」
「あれ同性愛のお話よね」
「それがこじれてね」
富美子はかな恵にさらに話した。
「それでね」
「ああしたことになったのね」
「敵討ちのお話にね」
「そうだったのよね」
「実際は三十六人斬りはなかったらしいけれど」
荒木又右衛門が斬ったのは四人程だったらしい、三十六人斬りというのはあくまで巷談でのことである。
「けれど元は」
「痴話喧嘩ね」
「それが元で」
それでというのだ。
「そうしたことにもね」
「なるのね」
「それが同性愛でも」
「痴話喧嘩はあるから」
だからだというのだ。
「浮気とかしたら」
「怖いわね」
「相手いる人に手を出してもね」
「ああ、そっちもね」
「荒木又右衛門さんのお話はそうした風だったみたいだけれど」
それでもというのだ。
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