八条学園騒動記
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第七百二十六話 チーターは実はその六
「逆に言えばだ」
「命を粗末にした輩への報いですか」
「そうなのだ」
「そうした考えですか」
「だからだ」
「あそこまで、ですね」
「容赦なくな」
まさに拷問と呼ぶまでにというのだ。
「徹底的にだ」
「処刑するのですね」
「惨たらしく殺すのだ」
「そうなのですね」
「命を粗末にするなぞだ」
そうしたことはというのだ。
「連合ではだ」
「悪ですね」
「階級は最大の悪だが」
平等、四兆の者全てが同じ市民であると考える連合ではそうだ、国家によっては存在している君主はまた別としている。
「その次位にだ」
「無駄とものを粗末にすることもですね」
「悪でだ」
「命も然りですね」
「連合は命を貴ぶ国だしな」
「それで、ですね」
「殺人犯それも凶悪なものはだ」
そうした輩はというのだ。
「一切だ」
「容赦しないですか」
「例えば一家四人強盗殺人する様な未成年はな」
「連合では未成年でも容赦しないですね」
「凶悪犯ならな」
そうであるならというのだ。
「それで先日麻酔なしで活きたまま内臓を取り出してだ」
「解体刑にしましたね」
「生きたまま内臓を取り出す刑罰はエウロパにもあった」
即ち自分達の国でというのだ。
「フランスでな」
「そうだったのですか」
「当然凶悪犯に対して行っていた」
「死刑の一つとして」
「腹を割いてそこから器具まで使って取り出すのだ」
腸は巻き付けて出していたとのことだ。
「恐ろしいまでの激痛を伴ったという」
「死刑囚を苦しめる処刑ですね」
「そうだ、臓腑を抉られるというが」
「文字通りですね」
「それを行っていたが」
かつてのフランスはというのだ。
「その凶悪犯もだ」
「内臓を取り出されたのですね」
「それも死なないまでで止められてな」
そうしてというのだ。
「そこから手足をだ」
「連合の大好きなゆっくりとした切断ですか」
「指、手首、足首とゆっくりと鋸って切断していきだ」
「肘、膝ですね」
「そして肩や桃となってな」
そうして切断していってというのだ。
「目や耳、鼻や舌もそうしてだ」
「処刑ですか」
「最後は首を捻じ切ってな」
これが止めだったというのだ。
「そうした」
「凶悪犯にはそうするのですね」
「連合はな」
まさにというのだ。
「命を粗末にするならだ」
「その命を惨たらしく奪う」
「そうした国だ」
「何故あそこまで惨く処刑するのかです」
上等兵は大尉の話を聞いてこう返した。
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