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八条学園騒動記

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第七百二十六話 チーターは実はその五

「エウロパでは言われる時もあるが」
「連合では行っていると」
「マヤやアステカの神々だ」
「それにインカですね」
「所謂中南米の神々だが」
 この時代ではこの神々への信仰も復活しているのだ、他にはエジプトやメソポタミア、スラブの神々も信仰されている。
「確かにかつては生贄を捧げていた」
「神々に対して」
「それがあまりに多くて」
 生贄に捧げる者がだ。
「神殿の前の階段は血に染まっていたともな」
「言われていますね」
「また人口もな」
「増えにくかったですね」
「中南米ではな」 
 スペインが征服する前のだ。
「インカ帝国なぞ周辺の国を征服してだ」
「そこの民を奴隷にして」
「そして生贄に捧げていたからな」
「しかも多神教でしたね」
 上等兵は中南米の信仰のこのことを指摘した。
「そうでしたね」
「そうだ、神々が多いからな」
「それで、ですね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「生贄もな」
「多かったですね」
「そうだったが」
 それでもというのだ。
「今の連合ではな」
「生贄は捧げていませんね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「食べものや飲みものを捧げてな」
「それで終わりですね」
「キリスト教の様にな」
「ワインやパンを捧げる」
「その様にな」
 尚これも実はカニバリズムの名残という説がある、キリストもワインは自分の血でパンは自分の身体だと言っている。
「しているがな」
「中南米の神々もですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そこはな」
「命を大事にしているのですね」
「生贄を捧げてもだ」 
 例えそうしてもというのだ。
「意味はな」
「ないですね」
「実はそうだしな」
「神々もそれで喜びませんね」
「連合にはケルトの神々の信仰もあるが」
「あちらの神々もですね」
「かつては生贄を欲していたが」 
 そうだったがというのだ。
「今ではだ」
「それもないですね」
「そうなっている」
「左様ですね」
「だからな」
 それでというのだ。
「今は今でだ」
「それで、ですね」
「連合ではな」
「生贄はですね」
「捧げていない」
 そうだというのだ。
「これがな」
「連合ですね」
「そうだ、命はな」
「大事にしますね」
「凶悪犯への容赦のなさもな」
 よくエウロパが批判しているこのこともというのだ。 
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