八条学園騒動記
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第七百二十五話 ライオンの昼寝その十二
「あの国の国力に比して異常に巨大な軍隊はよかった」
「核兵器まで開発していましたね」
「国民を餓えさせてな」
「まさに本末転倒ですね」
「だが日本軍や自衛隊は否定していた」
彼等に対してはそうだったというのだ。
「これがな」
「それもです」
「実に愚かだな」
「日本は好きでなくとも」
エウロパの者で連合とその中にある各国が好きな者はいない、日本はその中でも連合の大国なので嫌いなエウロパの者も多いのだ。
「しかしです」
「日本の皇室にはな」
「脱帽してです」
「認めるしかないな」
「そうですね」
「そして北朝鮮なぞな」
この国はというと。
「何処からどう見てもだ」
「否定すべき国です」
「そうである筈だが」
それがというのだ。
「彼等はな」
「そうした考えでしたか」
「だから今はな」
この時代ではというと。
「愚か者としてだ」
「歴史に名前を残していますか」
「連合でもエウロパでもな」
大尉はここが連合ということから連合を先に言った、今も誰かが聞いているのかも知れないと警戒しているのだ。
「同じだ」
「左様ですね」
「あの国の軍隊にしてもだ」
「異常でしたね」
「人口の十人か二十人に一人が軍人でな」
尚普通は三十人か四十人に一人の割合が限界とされている。
「国家予算の四分の一がだ」
「軍事費ですね」
「国民を餓えさせたうえでな」
「軍隊にばかり力を入れて」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「核兵器やミサイルの開発もしてな」
「軍隊ばかりでしたね」
「力を入れてな」
そうしてというのだ。
「内政なぞだ」
「全くと言っていいまでですね」
「力を割いていなかった」
このことも言うのだった。
「そうだったのだ」
「そんな国の軍隊は」
「他にないからな」
「異常極まりますね」
「それと比べるとな」
それこそというのだ。
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