八条学園騒動記
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第七百二十四話 ゴリラの素顔その八
「ゴリラとは違ってな」
「そうなのですね」
「だからな」
それでというのだ。
「外見ではだ」
「わからないですね」
「生きものもな」
「そうですか」
「ゴリラはどんな生きものも襲わないが」
「カバは違うということですね」
「そういうことだ、蛸もな」
この生きものもというのだ。
「連合では殆ど知られていないが」
「連合ではよく食べますね」
「人を襲う種類もあるのだ」
「そうなのですか」
「ミズダコは人を襲ってだ」
そうしてというのだ。
「命を奪うこともだ」
「ありますか」
「だが連合では殆どな」
今言った通りにというのだ。
「そのことはな」
「知られていないですか」
「食べるものとしてだ」
その様にというのだ。
「認識している」
「人を襲うとはですね」
「ほぼな」
「認識していませんか」
「海の生きものの図鑑でもだ」
こちらでもというのだ。
「連合ではどう料理したら美味しいだの大きさや何処に棲息しているかをだ」
「書いていて」
「危険とはな」
人を襲うことがあるとだ。
「どの図鑑でもだ」
「書かれていませんか」
「そうなのだ」
「エウロパでも蛸を食べますが」
怪訝な顔になってだ、上等兵は述べた。
「しかし」
「連合程でないな」
「そうですね」
「怪獣映画でも出て来るな」
「烏賊もですね」
「巨大になってな」
そうしてというのだ。
「出て来てな」
「人を襲いますね」
「そするが」
それでもというのだ。
「怖いからだな」
「怪獣にもされますね」
「だが連合ではな」
この国ではというと。
「大蛸や巨大烏賊が出てもな」
「怖がられないのですね」
「そうだ」
これがというのだ。
「実はな」
「そうなのですか」
「むしろだ」
怖がられるどころかというのだ。
「これだけ大きいとな」
「沢山食べられるとですか」
「言葉が出る位だ」
「怖がられずに」
「食べものとしてだ」
そう認識されてというのだ。
「観られるのだ」
「そうですか」
「鮫もな」
この魚もというのだ。
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