星河の覇皇
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第八十五部第二章 日本大使館その二十一
「ことを進めていきましょう」
「左様ですね」
「伊東首相が相手ですと」
「やはり手強いです」
「あの人は」
「九尾の狐は」
まさにというのだ。
「手強いですね」
「はい、その通り名通り」
「実に手強いです」
「謀略を使うだけでなく」
「ガードも固いです」
「結界ですね」
チバは笑って言った。
「まことに」
「左様ですね」
「九尾の狐の結界ですね」
「妖力を使った」
「それですね」
「その妖力は知恵です」
伊東のそれだというのだ、伊東は学者出身だけあって教養人であるが知力もかなりのものであるのだ。
それでだ、チバも言うのだ。
「そしてです」
「その知恵をですね」
「どう破るか」
「それで情報を手に入れ」
「そしてですね」
「仕掛けるかも重要ですね」
「絶対に破れない結界はあるか」
チバはにこりとして話した。
「それはです」
「ないですね」
「絶対に破れない結界は」
「どうしても」
「実際そうですね」
「そうです、この世に絶対のものがあるとすると」
それはというと。
「絶対のものは絶対にない」
「そういうことですね」
「このこともそうですね」
「絶対に破れないガードはないですね」
「相手が伊東首相でも」
「そうです。ですから」
「何としてもですね」
「伊東首相から情報を盗み」
「仕掛けることもする」
「そうしますね」
「はい、強敵ならです」
こうもだ、チバは周りに話した。
「相手にするならです」
「やりがいがある」
「そう言われますか」
「大使はよくそう言われますが」
「相手が伊東首相だけあって」
「胸をお借りして」
そうしてというのだ。
「向かいましょう、強敵と戦い勝つのは王道ですね」
「漫画やライトノベルでは」
「そしてアニメでは」
「ゲームでもですね」
「創作の王道ですね」
「そうです、そうした展開こそが」
まさにというのだ。
「ワクワクしますね」
「創作的で」
「その強敵が伊東首相なら」
「それならですか」
「大使もですか」
「胸躍っています、伊東首相なら」
相手が彼女ならというのだ。
「相手に不足はないですし」
「各国政府の主脳で一番の頭脳派ですね」
「知識も教養もおありで」
「頭の回転も速い」
「そうした方ですから」
「これ以上の強敵ではありません。少年漫画なら」
このジャンルの創作ではというと。
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