神々の塔
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第四十一話 深き者共その十一
「ですが得手不得手はあり」
「あんたはね」
「衝撃波や風をです」
そうしたというのだ。
「吐くことが得意です」
「ではね」
「そうしたものを吐かせてもらいます」
「お願いね。ほなあたいも」
アレンカールは自分もと述べた。
「術を使ってね」
「広範囲の攻撃をされますね」
「ダゴンさんが動きを止めるのは一瞬またすぐに動くけれど」
「また動くには時間がかかります」
「これも一瞬だけれどね」
「そのロスを衝いて」
「動いても攻撃が当たる様にね」
その様にというのだ。
「今はね」
「後半以降劇ですね」
「やるわよ、ええわね」
「それでは」
ケツアルコアトルは風のブレスを吐きアレンカールは吹雪を放った、他の者達もそれぞれ後半以降檄を行ってだった。
ダゴンを倒した、そして混沌の神々を全て倒すと。
ダゴンは海底から響く様な声でだ、一行に言ってきた。
「終わった、ならだ」
「上にですか」
「行け」
綾乃に述べた。
「そうしろ」
「ほな」
「混沌も世界の一部」
ダゴンはこうも言った。
「ならだ」
「世界が危うくなりますと」
「混沌も然り」
「危うくなりますね」
「そうなる」
まさにというのだ。
「だからだ」
「ラグクラフトの神々もこの塔に来ておられて」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「試練となっている」
「やっぱりそうですね」
「そして我等に勝った」
そうなった故にというのだ。
「後は休みな」
「そのうえで」
「上に行くのだ」
そうせよと言うのだった。
「いいな」
「わかりました、ほな」
「この世界を襲う危機をだ」
それはとともだ、ダゴンは言った。
「除け」
「そうしてですね」
「世界を救え。我等もだ」
混沌の神々もというのだ。
「この世界を司っている」
「神霊さん達ですね」
「だからな」
それ故にというのだ。
「この塔にも出ているのだ」
「試練として」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「ここでも戦った、そして言う」
「この世界をですね」
「救え、いいな」
「はい、その為にこの世界に呼ばれましたし」
綾乃も確かな顔と声で答えた。
「うちも等もです」
「そうしていくな」
「約束します」
「なら休んだ後でな」
「また行きます」
「行くのだ、世界を救う為に」
海底から響く様な獣めいた声で言うのだった、だがそこには世界への想いがあった。神霊のそれが。
それを受けつつ一行は球速の後また先に進んでいった、そうして一階一階迷宮の中を進んでいくのだった。
第四十一話 完
2023・9・8
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