星河の覇皇
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第八十五部第一章 国防省への忠告その六十四
「本当にね」
「それが大事なのはな」
「わかるわね」
「何か言って自殺されたら」
それこそというのだ。
「どれだけ酷いか」
「そうでしょ」
「嫌いな相手がそうなってもな」
「いいものじゃないわね」
「最悪だって思うさ」
「そこでざま見ろと思うなら」
それが例え嫌いな相手でもというのだ。
「人としてね」
「おかしいよな」
「そうよ、命は戻らないものよ」
カバリエはこうも言った。
「絶対にね」
「そうだよな、時間と命はな」
この二つはとだ、マルグリットも話した。
「絶対にな」
「戻らないわ」
「そうだよな」
「だからこそよ」
「軽い気持ちでもな」
「そうしたことは言わないことよ」
こう忠告した。
「いいわね」
「ああ、気をつけるな」
「そうしてね」
孫娘に強い声で話した。
「本当にね、軽蔑という言葉もね」
「重い言葉だってだな」
「わかっておくことよ」
「難しいな」
強い声でだ、孫娘は。
パエリアの中の鶏肉をご飯と一緒に食べた、そうしてからワインを飲んでそのうえで祖母に話した。
「言葉ってやつは」
「それがわかっていないと政治家としてはね」
「駄目なんだな」
「そこから失言もね」
「生まれるか」
「言葉は重いものである」
このことがというのだ。
「わかっていなくてね」
「それでか」
「ええ、政治家に失言は付きものね」
「そんなのネットでニュース見ればな」
政治のそれをというのだ。
「もうな」
「いつも出ているわね」
「ああ」
実際にというのだ。
「本当にな」
「それはね」
「だからな」
「そう、あんたもわかっていてね」
「政治家になるつもりはなくても」
「人としてね」
これは職業に関わらずそれ以前の段階でというのだ。
「そうしておくことよ」
「だよな」
「そう、人はね」
「言葉に気をつけることだな」
「人を傷付けないことよ」
何といってもというのだ。
「それが大事なのよ」
「最悪自殺させることもあるか」
「若しあんたが人を自殺させたいならね」
「そうした言葉を出せばいいか」
「簡単よ、相手が一番嫌がることを言うか」
「そこで止めになる言葉をか」
「その相手に言えばいいのよ」
それでいいというのだ。
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