八条学園騒動記
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第七百二十話 夜の鳥達その一
夜の鳥達
二人は鷲や鷹を観た、上等兵はその中の鷹を観て大尉に言った。
「日本のプロ野球のチームでありますね」
「鷹のチームだな」
「ホークスが」
「筑前星系のプロ野球リーグのチームだな」
「あの星系の野球チームで一番古いとか」
「播磨星系のタイガースと並ぶな」
「あの人気チームと」
「もっと言えば武蔵星系のお荷物チーム巨人もだ」
千年連続最下位という快挙を成し遂げている最弱とさえ言われている悪事で有名なこのチームもというのだ。
「二十世紀前半からある」
「それはまた古いですね」
「千年以上の歴史があるからな」
「相当ですね」
「その鷹だな」
「鷲のチームもありますが」
日本のプロ野球のチームにはというのだ。
「ふとです」
「鷹を観てか」
「あのチームを思い出しました」
「そうか、連合全体でスポーツが盛んでな」
「野球も然りですね」
「そうだ、その中でな」
「あのチームは古いのですね」
「日本のプロ野球黎明期からだ」
一九三〇年代後半のことである。
「その頃からな」
「存在しているチームで」
「それでだ」
大尉はさらに話した。
「今もだ」
「存在していますね」
「そうなのだ、尚最初親会社は鉄道会社だった」
「そうでしたか」
「大阪という街に拠点があったな」
「今の摂津星系の第一惑星ですか」
「日本の経済の中心地になっているな」
その星はというのだ。
「その前身の街にだ」
「本拠地があったのですか」
「筑前星系は九州だったがな」
「大阪は関西でしたね」
「後にチームが身売りされてだ」
「親会社が変わったのですか」
「それによってな」
尚その買った企業の本社も関西にあった。
「あのチームはな」
「急襲に移り」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「今はな」
「筑前星系にですね」
「拠点があってな」
そうしてというのだ。
「活動している」
「そうしたチームですね」
「そうなのだ」
こう上等兵に話した。
「今はな」
「そうでしたか」
「しかしだ」
大尉はさらに話した。
「連合は野球も盛んだな」
「エウロパ以上に」
「そうだな、他のスポーツもでだ」
「スポーツが一大産業になっていますね」
「多くの人がそれで生計を立てるな」
「そこまでのものですね」
「エウロパもそうなっているが」
それでもというのだ。
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