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X ーthe another storyー

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第三十八話 場所その十三

「丁度皆さん揃っていますし」
「それならね」
「いいな、折角だしな」
 草薙も微笑んで応えた。
「ここはな」
「ええ、皆でね」
「そうしような、俺もな」 
 草薙自身もというのだ。
「これまで生きていてな」
「色々あったわね」
「生きていると色々あるよな」
「誰でもね」
「だからな」
 そうしたものだからだとううのだ。
「俺もな」
「色々となのね」
「あったさ」
 そうだというのだ。
「やっぱりな」
「そうよね」
「そうしたことをな」
「お互いにお話して」
「知り合ってか」
「絆を深めていきましょう。勿論ね」
 庚は微笑んでこうも言った。
「甘いものもね」
「用意してくれるか」
「ケーキなり何なりね」
「いいですね。甘いものを楽しみながら」 
 遊人も応えた。
「そうしながらです」
「お話しましょう」
「是非共」
「紅茶もあるしワインもね」
 酒もというのだ。
「用意するわ」
「ワインもですか」
「ええ、お酒もあると」
 哪吒に応えて返した。
「そうしたらね」
「余計にですか」
「お話が進むから」
 そうなるからだというのだ。
「いいのよ」
「そうですか」
「お酒は潤滑油よ」
「そうなるんですか」
「世の中のね。ブランデーもね」
 こちらの酒もというのだ。
「あるわよ」
「飲んでいいんですね」
「好きなだけね」
 ただ飲むだけでなくというのだ。
「そうしていいわ」
「それじゃあ」
 哪吒も頷いた、そうしてだった。
 地の龍の面々は話に入った、お互いのことを話していくのだった。
 神威達は議事堂に戻った、丁の前に来ると仲間達から迎えられて丁からも無事を喜ぶ言葉を贈られた。
「皆さんご無事で何よりです」
「ああ・・・・・・いや」
 ここでだ、神威は。
 ふと何かを感じてだ、こんなことを言った。
「今何かだ」
「どうしました?」
「妙な気配を感じた」
 眉を顰めさせつつ言った。
「どうもな」
「そう、ですか」
「俺の気のせいか」
「いや、感じへんかったで」
 空汰が怪訝な顔で言ってきた。 
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