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星河の覇皇

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第八十五部第一章 国防省への忠告その四十九

「それでもね」
「決断は速くですね」
「それで決めて」
「そのうえで動く」
「それが大事ですね」
「しかもその決断は的確でなければならないわ」
 迅速に、かつというのだ。
「それはね」
「左様ですね」
「若し決断が間違っていますと」
「それは拙攻になり」
「しくじってしまいますね」
「焦ることは厳禁よ」 
 これは絶対にというのだ。
「間違ってもね」
「はい、焦ってはです」
「それはなりませんね」
「左様ですね」
「若し焦って考えると」
「それで判断しますと」
「いい結果は得られないですね」
「焦って暴走して事態を混乱させることは愚かなことよ」
 だから絶対にしてはならないというのだ、カバリエはこのことは経験から学んできている。経験は学問として最適であることの証左であろう。
「まさにね」
「いますね、そうした人は」
「困ったことに」
「そうした人は焦るなと止めてもです」
「それでも聞かないですね」
「それで話を無茶苦茶にしますね」
「学生時代そうした知人がいたわ」
 その経験の話もだ、カバリエはした。
「友人ではなくね」
「知人ですか」
「そうですか」
「その方がですか」
「焦ってね」
 そしてというのだ。
「勝手なこと、しかも暴走と言ったわね」
「はい、確かに」
「そう言われました」
「今しがたそうされました」
「そしてね」
 それでというのだ。
「それは暴走というよりは出鱈目で」
「それで、ですか」
「出鱈目な行動を繰り返し」
「話を滅茶苦茶にした」
「そうしたのですか」
「それで逃げて責任を取らないで来てくれと言っても嘘を吐いて来ないで」
 カバリエはさらに話した。
「自己弁護ばかりでそれでかなりの人に見放されて」
「何かまだある様ですが」
「やはり話に続きはありますか」
「そうなのですね」
「全く反省しないで同じことを繰り返してよりによって犯罪者に個人情報を教える様なことをして」
 そしてというのだ。
「背信行為と言うなら言えと言って」
「開き直りですね」
「犯罪者に個人情報ですか」
「どういった経緯かわからないですが」
「それは酷いですね」
「犯罪者相手に揉めている時に犯罪者にそうしたのよ」
 その相手にというのだ。
「双方の知人だったから」
「それでも普通は犯罪者に個人情報は教えないですね」
「常識がないですね」
「それもあまりにも」
「どう考えましても」
「もうそれで知人全員から愛想を尽かされたわ」
 そうなったというのだ。 
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