星河の覇皇
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第八十五部第一章 国防省への忠告その四十八
「少し下ね、下といっても五十五パーセント程で精々六十よ」
「それ位ですか」
「パーセントに比して」
「それ位の勝負ですか」
「それで済みますか」
「極端な劣勢になれないわ、ここで相手が日本政府だけなら」
その場合はどうかというと。
「私も乗り出せるけれど」
「それは、ですね」
「今の外相は無理ですね」
「どうにもですね」
「全体を見ないとならないので」
「そうよ、だからね」
だからだというのだ。
「それはね」
「どうにもですね」
「出来ないものがありますね」
「外相としては」
「日本にだけ肩入れすることは」
「それは出来ないわ、確かな人材を送って」
そうしてというのだ。
「大使を助けるにしても」
「それでもですね」
「人材は限られていますから」
「だからですね」
「人材を送れるかどうか」
「それも難しいですね」
「正直予算も人材もね」
その両方がというのだ。
「連合各国が相手だから」
「どうにも難しいですね」
「何時どの国に人材を送るか」
「予算についてもですね」
「見極めることも必要ですし」
「思い切ったことは難しいですね」
「もう既にある程度の予算と人材は主要国には送ったわ」
各国政府のというのだ。
「そうしたけれど」
「ここからですね」
「誰をどう送るかは」
「予算についても」
「難しいことですね」
「どうするかは」
「そうよ、外務省自体にも人材は必要だし」
即ち本部にもというのだ。
「誰を何処に送るか」
「中々ですね」
「それが難しいですね」
「どうにも」
「そこをどうするか、ですね」
「判断に迷うところね、予備の人材と予算は置いているわ」
いざという時に備えてである、所謂予備戦力であるがカバリエもそれを置いてそのうえで考えているのだ。
「だからいざという時はね」
「日本にも送れますね」
「大使を助けることも出来ますね」
「そして大使館も」
「ひいては領事館も」
「けれど余裕があるかというと」
それはというのだ。
「難しいわ」
「左様ですね」
「どうにも今は」
「相手は日本だけではないですから」
「各国が相手ですから」
「だからですね」
「それはね」
どうにもというのだ。
「迷うわ、けれど迷って」
「逡巡し」
「そしてそれに時間をかけることもですね」
「それもよくないですね」
「マイナスですね」
「結論は遅くてもいいけれど」
それでもというのだ。
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