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ハッピークローバー

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第九十七話 食べられる幸せその十二

「充分幸せね」
「災害は嫌だけれど」
 それでもというのだ。
「戦争やとんでもない政治がないなら」
「それだけで違うわね」
「ええ、だから今の日本にいられるって」
「それだけで幸せね」
「それで健康ならね」
 自分自身がというのだ。
「尚更ね」
「そうよね、幸せってね」
「案外ね」
「何でもない様で」
 富美子は考える顔で話した。
「とても有難いことね」
「この学校に来てる子達でも母国が戦争とかなってる子いるしね」
「アフリカとかね」
「バルカン半島だって二十年位前酷かったしね」
「無茶苦茶でね」
「お隣の韓国だってね」
 富美子はこの国のことを思い出した、言うまでもなく韓国からも留学生が来て富美子たちも交流があるのだ。
「お隣があれだからね」
「北朝鮮ね」
「何するかわからないからね」
「あの国は」
「いつもミサイル撃ってね」
「物騒なことばかり言うし」
「一回攻めて来てるしね」
 クラスメイト達もこの国について話した。
「朝鮮戦争でね」
「核兵器開発してるし」
「軍隊だけやたら巨大だし」
「そんな国だからね」
「それでね」
 そうした国が隣にあるからだというのだ。
「韓国もね」
「何あるかわからないからね」
「それも何時ね」
「ソウル敵の大砲届く距離にあるそうだし」
「物騒よね」
「そんな国もあるし」
 それでというのだ。
「平和だとね」
「いいわね」
「あととんでもない政治がないこともね」
「北朝鮮ってそのことも問題だしね」
「国民の人達いつも餓えてるから」
「あれ有り得ないでしょ」
 ウクライナの娘も北朝鮮について話した。
「軍隊ばかりに力入れて」
「他にはお金も人も回さなくてね」
「国民の人達餓えてるわよね」
「いつもね」
「あれはないでしょ」
 こう言うのだった。
「もうね」
「そうよね」
「農業とか産業にお金回さないで」
「軍隊とね」
 軍事にというのだ。
「将軍様の贅沢にね」
「お金使ってるのね」
「小愚様一人の贅沢費で」
 これでというのだ。
「あっちの国家予算の四分の一らしいから」
「ふざけてるわね」
「そうよね」
「何それ、よ」
「それでその額がね」
 富美子はこちらの話もした。
「日本の宮内庁の予算よりもね」
「多いの」
「そうみたいよ」
「日本ッて経済大国よね」
 ウクライナの娘は富美子にこのことを真顔で確認してきた。 
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