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八条学園騒動記

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第七百十七話 三つ目の蜥蜴その七

「そしてそうしたところはな」
「考慮されますね」
「ユダヤ教徒ならだ」
 この宗教の話もした。
「もうエルロパにはいないがな」
「ユダヤ教徒はですね」
「即ちユダヤ人はな」 
 連合ではイスラエル人と同義語とされている、ただしユダヤ系の各国市民も存在し連合全体にネットワークを形成している。
「エウロパにはいないな」
「連合とエウロパの対立の中で全員でしたね」
「連合にいったからな」
「それ以来ですね」
「エウロパにはユダヤ教徒はいない」
「そうですね」
「ロスチャイルド家もだ」
 この時代も存在しているこの家もというのだ。
「今ではイスラエルにだ」
「家がありますね」
「五つの家がな」
 ロスチャイルド家の家紋にもなっている五つの矢に象徴されているこの家の祖の五人の兄弟の家出ある。
「全てだ」
「今は連合にありますね」
「イスラエルに拠点を置いてな」 
 ユダヤ教徒の国であるこの国にというのだ。
「そうしている」
「あの家も」
「そうなっている、そしてユダヤ教徒はな」 
 その彼等はというと。
「何かと戒律が厳しいが」
「食事についてもですね」
「親子関係のものはな」
「口に出来ないですね」
「例えばステーキを食べる時だ」 
 エウロパでもよく食べるこれをというのだ。
「豚肉はだ」
「食べられないですね」
「ムスリムなら彼等の神に謝罪すればな」
「食べられますね」
「公の場では流石に無理だがな」 
 豚肉を食べることはというのだ。
「しかしな」
「そうでないとですね」
「食べられる、ムスリムは偶像崇拝以外はな」
「緩やかですね」
「あの宗教の神は心が広い」
 尚ユダヤ教の神と同じである、もっと言えばキリスト教ともだ。
「だからそれ位ではな」
「怒らないですね」
「食事ではな、だがユダヤ教はだ」
「そこが違いますね」
「些細なことで怒りな」
「神罰が凄まじいですね」
「それで豚肉もだ」 
 この食べものもというのだ。
「食べず牛肉でもな」
「ビーフステーキでもですね」
「上にチーズを乗せたり共に牛乳を飲むことはな」
「出来ないですね」
「親子関係にあるものは同時にはな」
 それにはというのだ。
「口にしない」
「ユダヤ教はそうですね」
「そして他にもな」
「様々な戒律がありますね」
「食事についてもな」
 他のこともそうだがというのだ。
「極めて禁欲的でだ」
「厳格ですね」
「がんじがらめと言っていいまでにな」
 大尉はその主観から話した。
「厳しい」
「それがユダヤ教ですね」
「その彼等への配慮もな」
「していますか」
「連合はな、宗教には極めて寛容でだ」
 そしてというのだ。 
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