八条学園騒動記
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第七百十七話 三つ目の蜥蜴その六
「連合にはいてな」
「国家も築いていますね」
「そうだな、しかしな」
「ヒッタイト人といっても」
「そのルーツはな」
「曖昧ですね」
「地の一滴位だ」
この程度はというのだ。
「極論すればな」
「誰の血にも入っていますね」
「エウロパでもな」
即ち自分達の国でもというのだ。
「古代ギリシア人の血が入っていると言えばな」
「誰でも言えますね」
「三千年以上の間にだ」
それだけの期間にというのだ。
「人はそれぞれ混血していってだ」
「血も入っていきますね」
「そうなるものだからな」
それ故にというのだ。
「普通にだ」
「エウロパでも言えますね」
「その様にな」
実際にというのだ。
「言える」
「それが現実ですね」
「だからな」
「アボリジニーもですね」
「血が入っていると言えばな」
そう主張すればというのだ。
「その様にだ」
「誰でも言えますか」
「そうだ」
まさにというのだ。
「それが連合の民族だ」
「言ったもの勝ちですね」
「まさにな、だが文化はな」
「残っていて」
「そしてだ」
「ミツアリも食べますね」
「そうなのだ」
連合ではというのだ。
「虫もそうしてだ」
「食べる国ですね」
「爬虫類が食べるものもな」
即ち昆虫もというのだ。
「爬虫類自体もでな」
「食べるのですね」
「だがな」
それでもとだ、大尉は上等兵に話した。
「様々な宗教が存在するな」
「連合は」
「それも一人が複数の宗教を信仰する」
「エウロパも然りですね、そこは」
「そこはマウリアやサハラと違うな」
「マウリアはヒンズー教が多く」
マウリアでは仏教もヒンズー教の一派と考えられている、これは仏教の開祖である釈尊がヴィシュヌ神の生まれ変わりの一つであるという考えからのことだ。
「シーク教やイスラム教もありますね」
「あの国はそうだ」
「左様ですね」
「そしてサハラはな」
「やはりイスラムですね」
「二千億のサハラの者ほぼ全員がだ」
それこそというのだ。
「イスラム教徒だ」
「そうですね」
「一人が複数の宗教を信仰することはない」
マウリアやサハラではというのだ。
「それはあくまでだ」
「連合やエウロパのことで」
「それぞれの事情だ」
宗教のそれだというのだ。
「それはな、それで連合の宗教は多く」
「それぞれの宗教の事情がありますね」
「そうだ」
まさにというのだ。
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