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ドリトル先生の落語

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第六幕その四

「お坊さんもその中にいて」
「勧められるしね」
「そうもなるしね」
「だからだよね」
「どうしてもね」
「飲んだりもするよ、それで般若湯とも言って」
 お酒をです。
「あとお魚とかもね」
「こっそり食べて」
「他にも奥さんがいたり」
「それでお子さんがいたりね」
「まあこれ位はね」
 さらにお話する先生でした。
「いいんだよ、そこも面白いよね」
「日本はね」
「おおらかなところもあって」
「そうしたところも笑い話で済ます」
「落語のネタにもするからね」
「僕はそうしたところも好きだよ」
 こうしたことをお話してでした。
 先生は今はお茶と和風のティーセットを楽しみました、そしてその後でまた本を読んで論文を書きました。
 お家に帰ってからもそうしていてです、お風呂に入って晩ご飯を食べてまた論文を書いて寝てでした。
 翌日朝起きてご飯を食べて登校しますと。
 先生の研究室にお電話がかかりました、それに出ますと。
「すいません、私八条芸能の上林という者ですが」
「上林さんですか」
「はい、実はこの度ドリトル先生にお話がありまして」
 それでというのです。
「お電話させて頂きました」
「僕にですか」
「先生は日本文化にもお詳しいですね」
 こう先生に言うのでした。
「日本についての論文を多く書かれているとか」
「それはそうですが」
「それでなのですが」
 そのお話を聞いてというのです。
「先生にお願いがありまして」
「そうなのですね」
「実はうちの所属の春雨亭春琴ですが」
「ああ、イギリス出身の女流落語家の」 
 先生はその芸名を聞いてすぐに応えました。
「あの人ですね」
「ご存知でしたか」
「実は先日少し落語を聞きまして」
「春琴のですか」
「そうしまして」
 それでというのです。
「イギリス人の女性の落語家さんがいると知ったのです」
「そうだったのですね」
「最近のことですが」
「それは有り難い、実はです」 
 上林さんという人は電話の向こうから言ってきました。
「春琴も先生のお話を聞いて日本文化にお詳しいと知りまして」
「それで、ですか」
「同じイギリス人ということで」 
「僕にですか」
「お会いして」
 そしてというのです。
「そのうえで、です」
「お話したいとです」
「春琴さんが言われていますか」
「春琴は今日本の落語のことを学んでいまして」
「落語家だけあって」
「そうしてです」
 そのうえでというのです。
「先生からも日本のことをです」
「お聞きしたいと」
「それで、です」
「僕とですか」
「お会いしたいと」
 そしてお話したいと、というのです。 
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