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神々の塔

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第三十五話 道教の神々その十二

「戦うのだ、いいな」
「絶対にそうしていきます」
 綾乃が一行のリーダーとして答えた。
「うち等は一人やないとです」
「常にだな」
「意識してますし」
 だからだというのだ。
「ほんまにです」
「これからもだな」
「十人でやっていって」
「この塔を踏破するか」
「それからも。塔を出たら他の皆もいます」
 今いる十人以外のというのだ。
「その皆と力を合わせてです」
「ことを進めていってか」
「この世界もです」
 危機に襲わるというこの世界もというのだ。
「救います」
「全員の力でだな」
「うち等は人ですさかい」
 綾乃はこうも言った。
「その力は限られてます」
「人は人でしかないか」
「神霊さん達やないです」
「どれだけ力を持とうとだな」
「はい」
 そうだというのだ。
「ほんまに」
「だからこそだな」
「力を合わせて」
「この塔を進んでいきか」
「踏破してからも」
 それからもというのだ。
「絶対にです」
「力を合わせてか」
「この世界を救います」
「それでいい、あの者達もそうだった」
 都市王は綾乃の言葉を聞いて笑って言った。
「先にこの塔を踏破したな」
「エカテリーナちゃん達ですか」
「そうだ」
 その通りという返事だった。
「あの者達もな」
「力を合わせてですか」
「この塔を踏破してな」 
 そうしてというのだ。
「今だ」
「ああしてますか」
「そうだ。面白い者達だった」 
 都市王は笑ってこうも言った。
「そなた達と同じくな」
「おもろい。確かにな」
「そやな」
 芥川と中里は都市王の今の言葉に顔を見合わせて話した。
「エカテリーナちゃん達もな」
「それはそれでな」
「見てて話してもな」
「おもろいな」
「うむ、そしてそなた達もだ」
 都市王はあらためて言った。
「実にだ」
「おもろいですか」
「僕等も」
「実にな。だからだ」
 それでというのだ。 
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