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星河の覇皇

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第八十四部第五章 宣言に向けてその三十一

「その様にしたい」
「中央政府としてはですね」
「そこはな」
 何としてもというのだ。
「譲れない」
「何としても」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「交渉を行う」
「これからは」
「そうしていくが」
「予算ですね」
「そこを重点に交渉するか」
「そうお考えですか」
「私としてはな」
 そうだというのだ。
「今はそう考えているが」
「それでは」
「どう思うか」
「私としてはです」
 これといってとだ、金はアッチャラーンに答えた。
「いいとです」
「そうか、では外相は」
「私もです」
 カバリエもこう答えた。
「それで、です」
「予算でだな」
「制約を決めるべきです」
「予算がないとな」
「軍隊もです」
「揃えられないな」
「軍隊も政府の組織ですから」
 だからだというのだ。
「予算がないとです」
「人も装備もな」
「用意出来ません」
「軍人も霞を食べている訳ではない」
「はい、大事な人員ですから」 
 もっと言えば公務員である、連合では軍人というと公務員の一つであり警察官や消防員の様な者と考えられている。
「給与はです」
「当然必要だ」
「左様ですね」
「そうだ、人件費にだ」
「兵器もですね」
「用意しなくてはならない」
「そして基地も被服も」
 そうしたものもというのだ。
「全て用意しなくてはなりません」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「軍隊は予算で制約をかけるとな」
「効果がありますね」
「かく言う中央政府軍もな」 
 この軍もというのだ、自分達の管轄下にある軍も。
「予算がないと動かず」
「国防費の国家予算での割合も」
「極めて少ない」
「左様ですね」
「法律で定められていませんが」
 それでもとだ、金も中央政府の国防費について述べた。
「ですが」
「それでもな」
「暗黙の了解といいますか」
「不文律だな」
「連合のそれがありますね」
「連合は国防費は多くかけない」
 それが不文律としてあるのだ、誰が決めた訳でもないが千年の歴史の中で自然と決まってしまったのだ。
 そしてその成立した頃はというと。 
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