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仮面ライダー電王 約束の場所

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第五章

「手分けして探してね」
「じゃあ俺も」
「御前は留守番だ」 
 桜井がデネブを止めた。
「俺にも乗り移るなよ。いいな」
「そんなあ。侑斗ぉ~~~~」
「では。これで決まりだな」
 ジークは厳かに一同に告げた。勿論立ち上がりつつ。
「下々の者達よ、行くがいい」
「だから御前は行けないだろうがよ」
 モモタロスがそんな彼に言い返す。
「この鳥野郎、何だかんだでわからねえ奴だな」
「まあとにかく手分けして行こう」
 良太郎もそれでいくことに賛成した。
「それで何とかカイと牙王を探してね。スサノオの脱出を防ごうよ」
「ええ。それにしてもスサノオって」
 ハナも立ち上がっていた。しかしその場で腕を組み深刻な顔で俯いていた。厚い唇がさらに厚く見える。
「そんなに長い間色々と動いていたなんて」
「そういう方もいらっしゃるのですよ」
 オーナーはにこにことしたいつもと同じ顔でそのハナに告げる。
「世の中は様々ですからね」
「そうなんですか」
「そういうものです。では皆さん」
 そのにこにことした顔で一同に述べる。
「頑張って下さい」
「じゃあ侑斗」
 またデネブが桜井に声をかけてきた。
「今度は何だよ」
「お弁当用意しておくからな」
「おいちょっと待て」
 お弁当と言われてその表情を変える。
「そんなのいらないぞ。何でそうなるんだよ」
「何でだって?それは侑斗の為だ」
「俺の為?」
「侑斗はすぐ無駄遣いするからな。それに栄養が偏る」
「そう言って御前すぐ椎茸入れるじゃねえか!」
「それは椎茸が身体にいいからだ」
「いらねえよ、そんなの!椎茸食わなくても生きていける!」
 そんなやり取りをしつつも良太郎、ハナ、コハナと共に出る。ナオミが残りイマジン達はデンライナーで待機だった。デネブだけは何時の間にか何処かに消えていたが。
 風間大介はゴンと共に相変わらず風来坊のメイクアップアーチストを続けている。それをしながら仮面ライダードレイクとしても戦い続けていた。
「ねえ大介」
「何だゴン」
 二人は今新宿駅の辺りを歩いていた。次の仕事場に向かっている途中だった。
「何か前から変な人が来るんだけれど」
「変な人?」
「ほら、あれ」
 ゴンが指差した先にはスーツで青いメッシュが入った黒髪の眼鏡の男がいた。その周りには数人の美女を連れてやけに賑やかである。
「じゃあそこでは何もないんだ」
「別に」
「そういう人いなかったわよ」
「ふうん、ありがと」
 女の子達から情報を聞いてそれに礼を述べていた。
「だったらいいよ」
「ただ」
「ただ?」
「何か最近警察官が多くない?」
「そういえばそうね」 
 不意に警察の話が出た。
「警察が何かしたのかな」
「何か額の広い人とか若い偉そうな女の人と」
「あと背の高い男前の人?」
 彼等の話が出ていた。
「そういう人達が大勢いて」
「あと似合わない口髭生やした若い人とかね」
「ふうん。何か僕の知らないところでも色々あるみたいだね」
 これはウラタロスが憑依した良太郎であった。その証拠に目が青い。
「どうにもこうにも」
「それで良太郎ちゃん」
「何かな」
 女のこの一人が良太郎に声をかけてきた。
 
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