新オズのリンキティンク
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第十二幕その八
魔法使いのスマートフォンが鳴りました、それに魔法使いが出ますと。
「おお、あと少しでね」
「来られるのね」
「うん、三十分もしたら」
アン王女に答えました。
「ここに飛行船が来るそうだよ」
「じゃあもうね」
「うん、お茶やコーヒーは片付けて」
「今のうちに飲み終わって」
「そうしてだよ」
そのうえでというのです。
「これからはね」
「オズマ姫達をお迎えしましょう」
「皆でね」
笑顔でお話をしてでした。
皆で一旦お茶の道具や敷きものそれにテーブルや椅子というものを片付けてオズマ達を迎える用意をしました、そしてです。
実際に三十分程するとでした。
緑色の飛行船、オズの王家の紋章があるそれがお空からやって来ました。その飛行船が来てでした。
公園の真ん中に来るとゆっくりと降りてきてでした。
降り立つとそこからオズマとドロシーにトト、トロットにベッツイ、ジュリアにです。
かかしと樵、それに臆病ライオンと腹ペコタイガーが出て来ました。オズマは一行の先頭に立ってです。
お迎えした秀吉さんと握手をしてそうして笑顔で言いました。
「お招きしてくれて有り難う」
「いえ、こちらこそ来てくれてまことに恐悦至極です」
秀吉さんは笑顔で応えました。
「嬉しい限りですぞ」
「そう言ってくれるのね」
「それでなのですが」
「ええ、今からよね」
「お花見をしましょうぞ」
「それではね」
「もう用意は出来ていますぞ」
秀吉さんが言った通りにです。
公園にシーツが数えきれないだけ敷かれてテーブルや椅子もあります、お食事や飲みものの用意も整っています。
そちらを見せてです、秀吉さんはさらに言いました。
「この通りに」
「では早速なのね」
「はじめられますぞ」
「はじまればーーです」
チクタクが言ってきました。
「催しもーーです」
「はじめられるのね」
「そうーーです」
その通りだというのです。
「漫才やーー落語ーーを」
「歌舞伎や浄瑠璃もあってね」
カエルマンもオズマにお話します。
「新喜劇もやるそうだよ」
「あっ、あれ面白いよね」
新喜劇と聞いてです、ドロシーの足下にいるトトは嬉しそうに尻尾を左右にぱたぱたと振りました。
「僕も好きだよ」
「そうね、しかも寛美さんがおられるし」
ドロシーはその人を見てお話しました。
「きっとね」
「楽しいものになるよ」
「そうよね」
「凄い人達が揃ってるわね」
ここでこう言ったのはベッツイでした。
「ミスタータイガースまでね」
「ええ、初代が藤村さんでね」
トロットも言います。
「二代目が村山さんね」
「お二人がおられるなんて」
「野村さんや西本さんもおられて」
「野球の人も揃っておられるわ」
「司馬遼太郎さんや織田作之助さんがおられますが」
ジュリアは作家さん達を観ています。
「一体どんなお話が聞けるか楽しみです」
「これは楽しいお花見になるね」
「間違いなくね」
かかしと樵は二人でお話しました。
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