八条学園騒動記
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第七百十一話 恐竜達その五
「こうしただ」
「広く充実した」
「最新のだ」
「そうした設備なのですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「この動物園ではな、そしてな」
「連合ではですね」
「こうしたな」
「他の動物園でもですね」
「流石に限られているが」
連合の数多い動物園の中でもというのだ。
「飼育しているのだ」
「そうなのですね」
「エウロパでもそうだがな、だがエウロパの恐竜の飼育はな」
「連合程ではない」
「飼育している動物園もそうで」
「設備もですね」
「遥かにだ」
連合と比べてというのだ。
「低い」
「それが現実ですね」
「やはり連合は先進国だ」
「そう言っていいですね」
「他国と比べてな」
連合以外の国家、具体的に言うとエウロパそれにマウリアそれにサハラの諸国家がそれにあたる。サハラは今はオムダーマンとティムールだけになったがそうなるのだ。
「三百年はな」
「先をいっていますね」
「特に民間技術がな」
「発達していますね」
「そしてその技術がな」
「動物園にも用いられていますね」
「恐竜の飼育にもな」
コーナーの中で動き回っているステゴサウルスやアンキロサウルスを見て言った。他にはブロントサウルス等もいる。
「いいのだ、それと今我々は恐竜を観ているが」
「何かありますか」
「実は恐竜の姿、体格や色は実物をな」
今目の前にいる彼等をというのだ。
「人類が銀河に進出して他の星で観るまではだ」
「地球以外のですね」
「それまではな」
まさに実物を見るまではというのだ。
「化石は発見されてもな」
「想像でしかなかったこともあったのですね」
「イグアノドン等はな」
見ればこの恐竜もいる。
「何度も外観が変わった」
「その都度ですか」
「そうだった、完全な骨格が発見されるとな」
化石のそれがというのだ。
「わかるがそうでないとな」
「中々ですね」
「そうはいかずな」
「それで、ですね」
「何度か姿が変わった恐竜もいるのだ」
「そうなのですね」
「学問はその都度変わる」
研究が進む度にだ。
「どの様な学問もそれまで定説とされていたものがだ」
「覆りますね」
「そうなる、そんなことはだ」
それこそというのだ。
「まさにな」
「常ですね」
「歴史でも物理でも数学でもそうでな」
「文学でもですね」
「そして生物学でもな」
この学問でもというのだ。
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