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私の 辛かった気持ちもわかってよー

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11-4

 2月になって、学館から練習試合の申し出があって、麗香はダブルス2試合、シングル6試合ということで受けて居た。

 麗香はコーチとも相談して、ダブルスは麗香、美湖のペァ、1年生の三宮香菜花と篠崎優莉ペァ、シングルのほうは私、みく美、こころ、鈴花に1年生が2人。今のウチのベストメンバーなのだ。

 そして、お揃いの恰好良いピンクのジャージ姿でやって来て、試合のほうは、ダブルスは1-1、そして個人のほうは4-2で終わっていた。そして、終了後に璃々香先輩と衣笠響との試合が行われた。1セット6ゲームだったのだけど、タイブレークは無しということで、6-5で衣笠響が勝っていた。

「やっぱり 響には勝てないわ」

「なに 言ってんのよ 手を抜いたくせに・・ 足 まだ 良くないの? 璃々香 大学行くとテニス部に入らないんでしょ?」

「ええ 授業のこともあるし まぁ 足の調子もあるし・・ クラブチームで好きなようにテニスやるわ」

「残念よねー また 戦えると思ってたのに 大学でも」

「でも 国体は目標にするわ 行きましょ 私ね 響が居たからここまで これた 負けないわってネ」

「それは 私も 同じヨ ライバルは戦友って言うじゃぁ無い そうだ 山城さんと杉田さん 大学はウチに来てヨー 最強になるわよー」

「えぇー ウチ もう 受験勉強 嫌やー それに、ウチは 璃々香先輩の後ろ追いかけていきます」

「ええっ 山葵 そんなん 初めて聞いたでー 私は もう こりごりですからね あなたみたいな・・・ どんくさい子のお守りは・・・」と、でも、嬉しそうに笑っていた。

「ほらぁー 山城さん 思い違いしないほうがいいのよ 璃々香はこんなに 冷たい女なのよ のめり込むと怪我するから」と、衣笠響は私に忠告のつもりだったのだろうか 

 その練習試合の後、行長コーチから

「学館とは、だいぶ実力の差が開いたな 総体予選の競争相手は京都国際になるんだろう だけど、ウチは全国の頂点を目指すチームなんだからな 気を緩めないで行こう」と、鼓舞してきていのだ。

 そして、4月から新しいコーチが赴任するということ、行長コーチは監督になるということを聞かされていた。そして、私達2年生は、次の部長に三宮香菜花を全員賛成で選んでいたのだ。

 その後、私達はいつものお好み焼き屋さんに集まっていた。

「ねぇ どうなのー 新しいコーチって」

「なんか 学校のほうでも 力入れてるみたいよねー 新しい部室ももう直ぐ出来るし」

「まぁ それは良いけど・・・ 行長コーチの監督って どうなのよ ウチ等が頑張って、強くなってきたのに・・ コーチのお陰なのかもネ いつも、ぼーっとしてただけなのに!」と、美湖が不満気味に言い出したけど

「だけど、ウチが負けてしょげてる時に、いつも、声を掛けてきてくれたよ 優しく」

「そう そう やさしいネン」と、鈴花とこころが言い出したけど

「そうねー よそのコーチ、監督みたいに 叱るってこと無いわねー 璃々香先輩がその代わりをしてたから・・ 4月から 新しいコーチはガラッと変わったりしてー」

「そうよ 今度2年生 少し パワーないわよ コーチも頑張ってもらわなきゃーネ」と、麗香が言うと

「あらっ 一番 しごかれて来た 山葵の役目よ 璃々香先輩の2代目」

「なっ みく美 なに言い出すネン 一番、お尻ペンペンされてきたの みく美やんかぁー だからー みく美の役ちゃうんかぁー? それとも、ウチに 璃々香先輩の代わりにお尻ペンペンしてほしいんかぁー」

「ペンペンでも なんでも ええねん 今度こそ 頂点に立つでー ダブルスも団体も なっ みんな! それで、あのオッサンに山葵をバグさせてやるんだぁー」と、いたずらっぽい眼をして、みく美は恐ろしいことを言っていたのだ 
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