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X ーthe another storyー

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第二十八話 交錯その五

「絶対にね」
「一人じゃ生きていられないか」
「だからね」
「七人いるか」
「その筈よ」
「相手も人間か」
「人間同士戦うこともあるわ」
「だから世の中戦争もあるな」
「けれどお話も出来るから」
「戦わずにか」
「だからお兄ちゃんともね」
「戦うことになってもか」
「お話が出来れば」
 そうであると、というのだ。
「きっと悪いことにはならないわ」
「そうだな、あいつはあいつのままだ」  
 神威は自分と別れた時の彼を思い出しつつ小鳥に答えた。
「間違いなくな」
「そうよね」
「だったらな」
 神威は小鳥に頷いて述べた。
「あいつともな」
「お話していくわね」
「そうしていく、しかしあいつは今どうしているんだ」
「そういえばそうね、地の龍の人達の方に行ったけれど」
 小鳥も言われてだ、彼が今どうしているかを考えた。
「わかってないわね」
「そうだな、何処でどうしているんだ」
「わからないわね」
「あいつのままでもな」
 このことはいいがいうのだ。
「どうしているか」
「それが心配よね」
「ああ、普通に暮らしていればいいが」
「それならね」
 二人で昼食を食べつつこんなことも話した、神威も小鳥もそのことが気がかりになった。だがそんんな時に。
 朝食を終えて屋上から後者の中に戻った二人の前に制服姿の封真がいた、二人は彼の姿を見て驚いたが。
 その二人にだ、封真は微笑んで話した。
「大丈夫だ、俺は今も俺だ」
「そうなのか」
「変わらない、そしてここで戦うこともな」
「しないか」
「ああ、安心してくれ」
「ならいいが」
「戦う前はこちらから言うつもりだ」
 封真としてはというのだ。
「だからな」
「そのことも安心していいか」
「そうだ、いきなり仕掛けることはしない」
「ならいいがな」
「そうしたことはいいけれど」 
 小鳥は兄の顔を見て彼に問うた。
「お兄ちゃん今どうしてるの?」
「今か」
「ええ、何処で暮らしているの?」
「家じゃない、場所は言えないが」
「それでも暮らしているのね」
「しっかりした場所でな」
 こう妹に答えた。
「仲間達とな」
「それで学校にもなのね」
「今日からまた通っている」
「それならいいけれど」
「そちらの心配も無用だ」
 また言うのだった。
「安心してくれ」
「それじゃあね」
「それで二人とも元気そうだな」
 また封真から言って来た。
「見たところ」
「ああ、この通りだ」
 神威は封真の言葉に微笑んで答えた。 
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