X ーthe another storyー
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第二十八話 交錯その四
「だからね」
「いいか」
「そう思うわ」
こう言うのだった。
「私もね」
「そうか」
「うん、それでね」
小鳥はさらに話した。
「皆もいいって思ってくれてるのよ」
「そうなんだな」
「うん、それじゃあね」
「それじゃあ?」
「このままね」
神威に笑顔を見せて話した。
「私にだけじゃなくて学校でもね」
「こうしてか」
「皆と一緒にいてね」
「わかった」
神威も笑顔で応えた。
「そうしていく」
「そうしたらいいからね」
「天の龍の皆ともそうしてな」
「学校でもね」
「同じだな」
「そういうことよ」
こう言うのだった。
「誰ともね」
「そうだな、心に壁を作ってもな」
「不必要にそうしてもね」
「よくはない、護るものは護って」
「それでね」
「打ち解けるところは打ち解けないとな」
こうもだ、神威は言った。
「駄目だな」
「そうよ、それじゃあね」
「ああ、これからはな」
「そうしていってね」
「小鳥の言う通りにする」
「宜しくね」
「じゃあ今はな」
神威はあらためて言った。
「皆とな」
「仲良くね」
「やっていく、友達はいいな」
「そうでしょ、一人でいるよりもね」
「皆でいる方がいいな」
「人は一人じゃ生きられないから」
微笑んでだ、小鳥は神威に話した。
「社会があるのよ」
「皆で暮らす為にだな」
「そして世界もね」
小鳥はここで顔を正面にやった、そして顔をやや斜めに上げてそのうえで青空を見て神威に話した。
「あるのよ」
「一人で生きられないからか」
「私そう思うわ」
「そうか、だから俺は小鳥と一緒にいて学校にも通って」
神威はそんな小鳥の横顔を見て微笑んで述べた。
「天の龍の皆といるんだな」
「そうよ、天の龍だって七人よね」
「ああ、一人じゃなくてな」
「そうなのはね」
その理由はというのだ。
「やっぱりね」
「一人ではいられないからか」
「そうよ」
その為にというのだ。
「だからよ」
「そういうことか」
「それでね」
小鳥は神威にさらに話した。
「地の龍の人達もよ」
「封真達もか」
「そう、人間だから」
それでというのだ。
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