八条学園騒動記
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第七百九話 大きな家畜達その四
「その中でだ」
「今の連合でも大きな」
「二メートル以上あったという」
「それは確かに大きいですね」
上等兵も頷いた。
「そこまでですと」
「そしてだ」
大尉は話を続けた。
「その関羽の乗る馬はな」
「当時だとですか」
「かなり選ばれた」
「そうでしたか」
「それでだ」
その為にというのだ。
「赤兎馬というかなり優れた馬にだ」
「乗っていましたか」
「一日に千里を走ると言われた」
今度は赤兎馬の話をした。
「当時の中国で一里は四百メートルだった」
「それで千里は四百キロですね」
「計算が速いな」
「有り難うございます」
「そうだ、一日に四百キロ走るな」
「そこまでの馬でしたか」
「非常に大きかったという」
その赤兎馬はというのだ。
「何でもアラビア産の馬でな」
「当時の中国から見て西の」
「元々当時の中国は西方から名馬を求めていた」
「そちらの馬が優れていたので」
「そしてその赤兎馬もな」
「そちらの馬でしたか」
「そうだった様だ、それで大きくな」
ただかなり走られるだけでなくというのだ。
「見事な馬だったのでだ」
「関羽の乗馬になったのですか」
「逆に言うと関羽はな」
「そうした馬でないとですね」
「乗れなかった」
「それだけの体格だったのですね」
「この通り馬もな」
この家畜もというのだ。
「人間に合わせてな」
「大きさが変わってきましたね」
「そして連合の者は大きいからな」
「馬も大きいですね」
「そうなっている」
まさにというのだ。
「実際にな」
「そうなのですね」
「そして労働にも使うしな」
「食べて飲んだり」
「皮も用いてな」
「まさに声以外をですね」
「用いている」
そうしているというのだ。
「流石に声まではな」
「連合もですね」
「どうも出来ない」
「それだけは」
「鯨も魚もな」
「骨以外はですね」
「全て用いるが」
しかしというのだ。
「それでもな」
「声はですね」
「もっとも魚は喋らない」
大尉は笑ってこちらもと話した。
「しかしな」
「それでもですね」
「魚もな」
「食べてですね」
「身体のあらゆる部分を用いる」
「そうしますね」
「そんな国だ、そうしたところはな」
まさにというのだ。
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