神々の塔
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第二十六話 ワルキューレ達その八
「こうした試練の為の勝負やと」
「そうよ、それなら私達はかなりの気力を持っているし」
「いつも全快で、ですね」
「戦えるから」
「その分有利ですね」
「だからそれぞれが戦っている間だけ回復系の術を使って」
その様にしてとだ、ゲルヒルデは中里に話した。当然このワルキューレも武装し槍をその手に持っている。
「回復させるわ」
「それで待ってる間はですね」
「何もしないわ」
そうだというのだ。
「ステータス異常もね」
「回復させへんですか」
「そうしているわ」
「戦やと回復させても」
「それでもよ」
「こうした勝負やと」
「しないわ、戦場ではどんなことをしても勝たないといけないけれど」
それが戦争である、国家と国家の命運を賭けて行うものに手段を選んではいられないということだ。
「こうした勝負は言うならスポーツとね」
「同じですか」
「命を賭けても」
そうしたものであってもというのだ。
「試練でもあるし」
「卑怯と言われることはせんで」
「そしてよ」
そのうえでというのだ。
「戦うわ」
「そうしますか」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「安心してね」
「わかりました、ほな」
「このまま戦っていきましょう」
「そうさせてもらいます」
十人共頷いてだった。
交代しつつ戦うワルキューレ達と戦っていった、その様にして戦う彼女達に一行は苦戦したがそれでもだった。
次第に彼女達にダメージを与えていき。
一柱一柱倒していった、そして最後に。
ワルトラウテを倒してだ、中里は言った。
「よし、これでな」
「僕達の勝ちやな」
「ここに来るまでの戦法で戦って」
芥川に応えつつ話した。
「自分やアレンカールが飛び移ったりしてな」
「そして槍のことも考えてな」
「戦ってな」
「そのうえで交代されても」
九柱の彼女達が順番でだ。
「そうされてもな」
「輿据えて戦ってな」
「そしてや」
その結果というのだ。
「勝ったな」
「ああ、今回も大変やったが」
それでもというのだ。
「何とかな」
「勝ったな」
「そうなったな」
「お見事と言っておくわ」
ワルキューレ達の中からブリュンヒルテが言ってきた、彼女を中心にして他のワルキューレ達もいる。
「よく私達に勝ったわね」
「大変でしたが」
「それでも勝利は勝利よ」
それに変わりはないというのだ。
「だから先にね」
「行ってええですか」
「むしろ行かないとよ」
中里に笑って話した。
「どうするか」
「そうなりかすか」
「だからね」
それでというのだ。
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