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星河の覇皇

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第八十四部第三章 円明園の会議その十五

「私利私欲のみもよくないですが」
「エウロパのコントロールを受けることは」
「断じてならないことなので」
「そうした政治家はですね」
「存在してはならないとさえです」
 実際に僅かながらでも連合に存在してもというのだ。
「私は考えます」
「私利私欲しかない政治家よりもですか」
「厄介かと。汚職にまみれた政治家は悪人でも」
 そのことは変わりはないがという口調での言葉だった。
「ですが」
「それでもですか」
「小の悪人です、また私利私欲によってでも」
 それに基づいて動いていてもというのだ。
「国家の為に働くこともあるでしょう」
「それぞれの国家の為、そして」
 マックリーフは分権派として各国を先に出して話した。
「連合の為にですか」
「そうです、逆に言えば私利私欲にまみれていても」
「エウロパとつながっていない、国を売っていないなら」
「まだ許容範囲でしょう」
 悪は悪でもというのだ。
「ですがそれがです」
「エウロパとつながれば」
「それで許されない存在となるかと」
「あれだけ明確な敵は存在しないですからね」
 李も言ってきた。
「連合にとって」
「左様ですね」
「常に、それも千年の間です」
「我々への敵愾心を露わにしてです」
「国家戦略を立ててです」
「工作も仕掛けてきています」
「そうした国ならば」
 まさにというのだ。
「敵とです」
「みなすべきですね」
「そう考えるべきですね」
 伊東の言う通りにというのだ。
「まことに」
「はい、ただ今はです」
「そのエウロパは関係なく」
「中央政府のこれ以上の権限拡大にです」
「反対することですね」
「それも一致団結して」
 各国がというのだ。
「あたるべきです」
「今この北京星系に集まっているのは三百以上の国の中で二百五十」
 グリーニスキーは不敵な笑みで述べた。
「まさにですな」
「はい、連合の国家の大部分がです」
「集まっていて」
「声明を出すことになっています」
「中央政府に反対し」
「各国の権限を守る、そして」
 伊東はさらに言った。
「その為にです」
「動いてもいく」
「そのことをです」
 まさにというのだ。
「はじめる時でもあります」
「ただの宣言だけでなく」
「宣言も重要ですが」
「それと共にですね」
「行動もです」
 これもというのだ。
「してこそです」
「中央政府に対することが出来ますね」
「実際に権限を守らずして」
 自分達つまり各国のそれをというのだ。 
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