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星河の覇皇

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第八十四部第三章 円明園の会議その十四

「もうです」
「政治家としてですね」
「存在意義がなく」
「政治屋ですか」
「その言葉以上に酷い」
 政治屋、侮蔑語である所謂ダーティーな政治家より酷いとなると。
「いますね、エウロパと結託さえする」
「所謂売国奴ですか」
「流石に少ないですが」
 連合はエウロパという国を徹底して敵視しているだけにだ、幾ら腐敗していてもそこまで行う政治家は少ない。
 だがそれでも存在はする、それで伊東も言うのだ。
「人権や平和、そうしたことをお題目にして」
「市民活動を行いつつですね」
「実は宇宙海賊やテロリストと結託している政治家はいます」
「連合の悩みの一つですね」
 グリーニスキーも言ってきた。
「人権や平和という言葉は耳障りがいいので」
「どうしても聞いてしまいますね」
「はい、ですが」
「それはお題目に過ぎず」
「その実は、ですね」
「犯罪組織と結託し」
 宇宙海賊やテロリストと、というのだ。連合は伝統的にこうした組織に悩まされているのだ。その数は被害は少なくとも存在しているだけで禍なのだ。
「そしてです」
「私利私欲を貪り」
「こうした組織は裏にはエウロパがいた場合もありましたが」
「そこからエウロパとも結託し」
 そしてというのだ。
「実はエウロパの為に動く」
「そうした政治家がいますな」
「それがです」
 伊東は言った。
「連合ではです」
「売国奴とといいますね」
「この存在がです」
「連合の悩みどころでした」
「そうした政治家は声ばかり大きいものです」
 今度はマックリーフが言ってきた。
「何かとマスコミ受けのいいことを言い」
「議会でもやたら出て来ますね」
「目立ちたがりでもあり」
「はい、そして人権や平和を言いますが」
「その実は」
「連合を乱そうとする」
 エウロパの指示を受けてだ。
「そうした人物ばかりです」
「左様ですね」
「ですから」
 それでというのだ。
「そうした政治家こそです」
「売国奴であり」
「連合においては排除すべきとです」
「お考えですか」
「はい、これは超えてはいけない一線です」
 それ故にというのだ。
「決して。政治家としてだけでなく」
「連合市民としても」
「ですから」
「そういうことですか」
「はい、連合市民ならば」
「連合そしてですね」
「それぞれの国家の為に働くべきであり」
 伊東はマックリーフに連合市民の考えを話した、連合という国が先に出るところに彼女が集権派であることが出ていた。 
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