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神々の塔

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第二十六話 ワルキューレ達その三

「そういうのでな」
「戦うな」
「わいは別に接近戦でも困らん」
 トウェインの場合はだ。
「ベルムンクは普通の剣で間合いが必要でも」
「ミョッルニルはやな」
「あれは柄が短い」
 リーにこのことを話した。
「片手で握る位でな」
「両手ではやな」
「握れん位やからな」
 それ位の長さだからだというのだ。
「短刀や短剣みたいにもな」
「使えるな」
「そや」 
 まさにというのだ。
「それが可能や」
「そやな」
「しかしな」
 それでもというのだ。
「やっぱりいざという時のな」
「格闘術はやな」
「必要や」
 トウェインもこう言うのだった。
「ほんまな」
「しかしワルキューレさん達は馬に乗ってる」
 施はこのことを指摘した。
「それやとな」
「足は使えんな」
「利き腕に槍があってな」
 そしてというのだ。
「もう一方の手には盾がある」
「両手が塞がってる」
「そのうえで馬に乗ってる」
「そうして空を駆るな」
「それやとな」
 リーに話した。
「格闘術はな」
「使えんな」
「そう考えてえ、しかしな」
「馬やな」
「それに乗って空を駆ってるとな」
「どうしてもやな」
「足は使えん、ナツァグドルジもな」
 モンゴル人でありこの世界では星の者随一の馬術それこそ歩く前から乗っていると言われるだけのものを持っている彼もというのだ。
「馬に乗ってるとな」
「足は使えんな」
「あいつは鞍や鐙がなくても乗れる」
 馬にというのだ。
「手綱もや」
「いらん位やな」
「普通無理やけどな」
 馬具が一切なく馬に乗ることはというのだ。
「あいつは出来る」
「それでもやな」
「馬に乗ってると足は使えん」
「馬は足で乗るものやからな」
 リーもそれはと応えた。
「足腰全体でな」
「そういうことや」
「じゃああれや」 
 ここで芥川が閃いて言った。
「まずは僕とかアレンカールとか身軽なモンが飛び込んでな」
「そうして攻めるんやな」
「それも上半身やなくてな」
 リーに笑って話した。
「足腰をな」
「攻めるんやな」
「使えへんで馬に乗る為に必要なな」
「そこを狙うんやな」
「騎兵は確かに強い」
 芥川もよく知っていることだ、この世界では戦車や装甲車と共に普通に現役であるから尚更のことである。 
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