ドリトル先生と桜島
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第七幕その七
皆にお話していきました、そしてそのお話の後で、です。
皆で鉄砲の博物館である鉄砲館に生きました、するとです。
そこには多くの火縄銃とそれが展示されている沢山のものがあってです。鉄砲伝来の歴史も書かれてていました。そうしてです。
先生は皆と一緒にそれを見てこう言うのでした。
「火縄銃と言ってもね」
「色々あるわね」
「中には大砲みたいなのもあるね」
「凄いのあるね」
「こんなので撃たれたらね」
「只じゃ済まないね、ただね」
ここで先生は皆にお話しました。
「火縄銃は命中率も威力もね」
「あっ、昔の銃だからね」
「それも数百年も前の」
「そうした銃だから」
「そうしたものは」
「そう、実はね」
そうしたことはというのです。
「相当低かったんだ」
「やっぱりそうだね」
「命中率も威力もね」
「今の銃と比べると」
「かなり低いね」
「実は相当近くで撃たないとね」
相手をというのです。
「倒せなかったんだ、今の銃と比べると」
「今は何キロあっても命中して」
「敵をやっつけられるけれど」
「火縄銃はだね」
「とてもだね」
「そうだよ、まあ二百メートルが精々で」
命中して倒せる距離はというのです。
「それに火薬も問題だったよ」
「火薬?」
「火薬もなんだ」
「そちらも問題だったんだ」
「そう、銃には火薬が必要だけれど」
それでもというのです。
「当時は黒色火薬だったんだ」
「あっ、黒い煙が出る」
「使ったらね」
「その火薬だったんだ」
「火縄銃は」
「だから撃ったらね」
そうしたらというのです。
「黒い煙がだよ」
「鉄砲から出たんだ」
「それって結構厄介だよね」
「撃ってもばれるし」
「煙で視界が遮られてね」
「それで何千丁も使ったらね」
戦の場で一度にというのです。
「もう煙がね」
「凄いことになってたね」
「それこそ」
「そうだよね」
「考えてみれば」
「それこそね」
「そう、だからね」
それ故にというのです。
「その煙をどするか」
「戦ではそのことも大事だったんだ」
「鉄砲を撃って煙をどうするか」
「そのことも」
「そう、だからね」
それでというのです。
「僕達が考えていた戦いとはね」
「また違うね」
「本当に」
「そこはね」
「全くだね」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
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